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ホームに帰還した皆は、そのまま無言で解散する。
アクラシエルは自分のホームへ、刹那は金の鷹にのって空を飛翔する。
「あ、まって」
出て行くリエットを、ティエリアが止める。
「怖いの・・・一人に、しないで」
「これも試練だ。ネイを、受け入れろ。あれもロックオンだ」
「でも・・・・」
「愛してるんだろう?」
「うん」
「だったら、受け入れろ」
「受け入れれるかなぁ?」
「できるさ。お前は姫王、ネイの永遠の愛の血族なんだから」
リエットはティエリアの頭を撫でて、二人のホームを出て散歩に出かける。
「夜に帰ってくるから!」
リエットとウエマは居候だ。ウエマもすでにホームを去っていない。パートナーであるリエットのハイプリーストとしての仕事の補佐のため、教会に出かけ治療のいるヴァンピールの数の調査に当たっていた。
コンコン。
窓を叩かれて、窓をあけると美しい中性の彼が立っていた。
「アクラ?」
「あれも、君の愛するロックオンの一部だ。愛するには、その人の醜い部分も汚い部分も受け入れないと。助けてくれてありがとう」
「アクラ、僕こそ!!僕が受けるべきだった全てなのに・・・・君が背負ってくれた。ありがとう・・・」
「どういたしまして。ネイが守る君を、私も守る。ネイが守れない部分を、私が補おう。私は君だけの精霊。君の力。怖がらずに、受け入れればいい。ネイは、怖くないよ。私だってあのネイを知っても怖くなかった。大丈夫、君でも受け入れられる」
「うん・・・・」
それだけ告げると、アクラシエルは去ってしまった。
「よう。もう、平気?」
「あ・・・・・」
血の匂いを漂わせたロックオンは、やはり怖かった。
そのまま寝室に運ばれ、まだ真昼だというのに押し倒される。
手を、ベットの柵に括りつけられる。
「やだ。乱暴しないで」
「受け入れるんだろう?醜くて汚い俺を」
「ロックオ・・・・」
ビリビリと、服を音をたてて破かれた。
「・・・・・・・・いっ」
首筋の噛みつかれた。吸血ではなく、肉を抉られ、食われたのだ。ピリャリと、その血を啜るロックオンの瞳は真紅。エメラルドではない。ネイの中に渦巻く闇だ。
これも、ロックオンなのだ。
怖い。でも、受け入れることも愛の一つ。
「震えてる・・・・怖い?」
「怖い・・・・」
「抱かれたくない?」
「今は・・・いや」
「犯していい?めちゃくちゃに」
「だめ。今はだめなの、お願い、元に戻ってから・・・」
「俺のこと、愛してる?」
「愛してる」
「何があっても?」
「何があっても」
「本当に?」
「本当。嘘は、言わない。ネイ、あなたを愛してる。ロックオンの中にいるネイ。あなたを愛してる。あなたとロックオンは同じはず。愛してるよ・・・・・」
「うわあああああ」
秘所を、愛撫もなしに引き裂く熱に、ティエリアは涙を零して悲鳴をあげる。
にじみ出る血。
遠慮もなしに突き立てられる欲望。
「ロックオン・・・・」
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