ティエリアの真心







「ロックオン・・・・裸エプロンというのが何であるのか分かりました。萌えます。着替えてきます」
「はい!?」
突然のティエリアの言葉に、ロックオンは目を丸くした。
質素なエプロンを手に、ロックオンの部屋の脱衣所に向かう。
「ま、まさかそんな。そんな。萌えて死ぬ」
また何か変な本でも読んだのだろうかティエリアは。
いや、むしろ刹那に何か教えられたのだろうか。

ロックオンは、でもティエリアを止めなかった。
強制したわけじゃない。自分からなるというのだ。萌えるではないか。いかん、萌えて死にそうだ。
ぼけーっと待っていたら、ティエリアがいつもの格好で現れた。
「裸エプロンジャボテンダーさんです!」
エプロンは、無理やりティエリアのジャボテンダーに着用させられていた。
「萌えます。ああジャボテンダーさんなんてセクシーなんでしょう。萌え死にます」
思考はロックオンととても似ているが、ジャボテンダーの裸エプロンなんかで萌え死ぬほど落ちぶれていないロックオンは。
「へー。萌えるな」
と、天井を見上げながら、ティエリアが抱きしめたジャボテンダーの裸エプロンについて、3時間ほど長い長い萌え講義を聞く羽目になるのである。

ちなみに、ジャボテンダーに裸も何もありはしない。
だって、ジャボテンダーは服を着ていないから。
でも、エプロンを着用すると裸エプロンになるらしい。
萌え要素を、こうしてティエリアも間違った方向で覚えていくのであった。