ランドリーの忘れ物







ランドリーに、洗濯物の忘れ物があった。
ジャボテンダーの刺繍がついたトランクス。みんな、それを見て笑った。
誰のものなのかは一目瞭然。
刹那もジャボテンダーを持っているが、グッズを集めるほどに傾倒していない。
というか、犯人は刹那だった。わざわざロックオンの留守を狙ってパンツを盗んで、ランドリーの廊下に落とした。
「ああああああ、あああああああああああ」
ロックオンは、その忘れ物を見て頭を抱えていた。
見られてしまった。
俺の、秘密のパンツが。
ジャボデンダーの刺繍だって、自分でした。
風呂あがりに、パンツ一丁なロックオンは、ティエリアを喜ばせたいとそれだけの心で、自分のパンツにジャボテンダーの刺繍をした。
ちなみにティエリアの下着にもジャボテンダーの刺繍はある。お揃いだ。

「さぁ、忘れ物の主は、取りにきなさい。みんなの前で。ぷくくくく」
ミス・スメラギは酒瓶を片手に、笑い転げていた。
みんなの前で。
「かわいそうに・・・・ロックオン」
とアレルヤ。
「あなたのパンツですね」
とティエリア。
「パンツを忘れるなんて何歳だお前」
と犯人の刹那。
みんなそれぞれ、楽しそうに真っ赤になったロックオンを見ていた。
みんなの前で、パンツを取りにいったロックオンの心境は、穴があったら入りたいとはまさにこのことだろう。
「( ´Д`)・・・・・・・・俺の秘密があああああ」
秘密も何も、大浴場の時なんて下着はくとけつの部分にジャボテンダーの刺繍が入ってるだから、秘密になんてなっていないのに。
「(=゚ω゚)バカロックオンめ」
刹那は笑いまくって、目に涙をためていた。

「犯人は・・お前だな、刹那!」
「そうだ」
刹那は素直に認めた。
「なんでことんなことする!」
「お前をからかいたたったからに決まってるだろう」
「( ´Д`)ひどい」
ロックオンは、パンツで流れる涙を拭きながら、ブリーフィングルームから去っていった。
「ロックオン・・・・パンツは涙をふくものじゃないよ」
去っていく背中に、冷静に声をかけるアレルヤ。
ティエリアは、去っていくロックオンを追いかける。
「ロックオン、ジャボテンダーの刺繍入りのパンツは似合ってますよ!」
全然慰めにならない言葉をかけながら。