ティエリアの謎の行動







「おはようティエリア」
「おはよう」
朝起きると、まな板のはずのティエリアに胸があった。
ロックオンは、あれっと思った。でも、気にせずそのまま食堂に向かう。
みんな、ティエリアの胸の部分の目が釘付けだ。
「ふふふ。僕の魔法にみんなが驚いている」
みんな、激しくつっこみたかったのだが、あえて目が合うと視線をそらしたりしていた。
なんでティエリアに胸があるんだ。
まな板に近いはずなのに。
ピンクのカーディガンを着た上から胸があるのが分かるなんて、ありえない。

ティエリアは、通販で買ったブラジャーにパッドを入れていた。
胸が欲しいなぁとは思ったことは何度かある。
一応女性体に近いのだから、まな板は哀しい。
ロックオンは、終始自然に接していた。

次の日、流石のロックオンも声を失った。
胸のサイズがかわっていたのだ。
どんな胸だよおいって、つっこみを内心ではすごくいれたかった。
液状パッドは、すごく自然で、動くと揺れるかんじもすごく自然だった。
みんな、やっぱりティエリアの胸に目がいく。そして、躓いたり、壁にぶつかったり。ドクター・モレノなんて食堂にきて偶然にティエリアと会ってしまい、何度も壁にガンガンと頭をぶつけていた。
イアンは「自分の頭のネジしめ忘れたわ」とかいって、格納庫に帰ってしまった。
何はともあれ、みんなの行動が崩壊しはじめていた。
これはいけないと、ロックオンは思った。
「ティエリア、その胸」
「液状パッドです。すごく自然です。もみますか?」
「いや、もまない」
「そんなことしなくても、ありのままのティエリアが俺は好きだよ」
「そうですか」
ティエリアは、せっかく買ったのにとか気を落として去っていった。

次の日、ロックオンは叫んでいた。
朝起きると、パジャマの上から巨大サイズのブラジャー(液状パッド入り)をつけていたのだ。
「こらああ、ティエリアーーー!!」
ティエリアは逃げ出した。
その姿のままトレミーの廊下に出てしまい、アレルヤとばったり出くわしてしまった。
「ロ・・・・ックオン。僕、何も見てないから!ロックオンがそんな変態だったなんて!」
アレルヤはダッシュで去っていこうとする。
「ちがーう!これは、ティエリアが!」
去っていったアレルヤに、虚しいロックオンの叫び声は届かなかった。
液状パッド入りブラジャー、なめてるとこんな目にあいます。