「ロックオン、プレゼントです」 どーんと派手なプレゼントBOXからとびだしてきたのはひな壇。いや、実際は包みをあけてロックオンの前にドンとティエリアが置いただけなんだけど。 ひな壇は人の頭一つ分くらいの小さなかわいいものだったけど、きちんと細部まで作られていた。 「えーと。俺男なんだけど」 「今日だけ女ってことで!なんならオカマでも」 「お前、どさくさに紛れて酷いこといってない?」 「衣装もちゃんとあるんですよ、ほら!」 赤い着物をズルズルと奥からだしてくるティエリア。 ロックオンは笑顔のまま凍りついていた。 逃げろ。 逃げろ、俺。 逃げるんだ!! でも、うるうると見上げてくるティエリアの瞳から目をそらすことができません。 うおおおお。 こ、この草食動物の赤ちゃんのような潤んだ瞳! これは罠だ! 罠なんだ! でも、でも・・・・ (>'A`)>ア゙-ッッ!! でも、やっぱり一度は拒否してみよう。 「はい。では着物に着替えましょうね」 ティエリアのにこやかな明るい声に、ロックオンは涙が出そうになった。 ああ、ティエリア本気だよ・・・・。 「えーと。拒否って選択権はないのかな」 ティエリアはジャボテンダーをぶんと振り投げて、ロックオンの頭を殴った。 「あるわけないでしょう!!ないでしょう!ないでしょう!でしょう!(エコーつき)」 ロックオンはティエリアに見送られて、長いため息と共に、衣装をもって奥に消えた。 ************************* 「じゃあ、散歩にいきましょうか!ジャボテンダーさんも一緒に!」 「えええ!?この格好で?マジかよ」 「マジです」 「さぁ、いきますよ!」 「罠だった、これはやっぱり罠だったんだああああ!!」 叫びながらも、仲良く手をつなぐロックオンはとことんティエリアLOVEです。 こうしてお雛様の格好に自分からなったロックオンは。 なかよくティエリアと並んで、艦内を何度も仲良く散歩するのでした。 ちなみに、ジャボテンダーもお雛様の格好にさせられて、ロックオンの背中にくくりつけられていました。 心なしか、ジャボテンダーのボタンの瞳は憐れむようにロックオンを見つめていましたとさ。 |