(こらアレルヤ、いくら納豆が嫌いだからって俺に食わすな!俺も大嫌いなんだよ!) 「簡便してよ、ハレルヤ。僕、あの味を思い出すだけでもう・・・」 メニューに出て来た納豆を見た瞬間、アレルヤはハレルヤと交代していた。 ハレルヤは「でぇぇ、まずい!」とか言いながらも、アレルヤの変わりに食べてくれた。 「本当にありがとう、ハレルヤ」 (だからてめぇはいつまでたってもお子様なんだよ!) 「それは関係ないでしょ!」 アレルヤは、一人で食事を続けながらハレルヤと会話する。 周囲から浮いているのは仕方のないことか。 刹那が、アレルヤの前にやってきた。 「どうしたの、刹那」 「この前かした300ドル返してもらえないか」 (うわ、やべぇ!) 「もー!ハレルヤ、また刹那にお金かりたね!ちゃんと僕専用の口座があるって言ったでしょ!」 ぷんぷん怒り出すアレルヤに、ハレルヤは舌を出す。 (バーカ、そんなめんどくさいことしてられっかよ) 「めんどうって何さ!」 「アレルヤ・ハプティズム、返してもらえるのかもらえないのかどっちなのだ。はっきりしてほしい」 「あ、ごめん刹那。後でちゃんと返すね」 「了解した」 そのまま刹那は去っていく。 ティエリアとロックオンは、相変わらずだなーと、その様子を遠巻きに見ていた。 カクン。 アレルヤの体から力が抜ける。 「はっ、やってられっかよ!なんで俺が返さないといけねぇんだよ!アレルヤが返せばいいだろ!?」 (借りたのはハレルヤでしょ!ちゃんとハレルヤで返すの!) 「かったりぃ」 ぶつぶつ文句をいいながら、ハレルヤは残ったトレイの食事を片付けた。 なんだかんだいっても、ハレルヤはアレルヤに甘い。 同じように、アレルヤもハレルヤに。 二人は肉体こそ共有しているが、双子のような存在なのだ。 そのまま、ハレルヤは刹那にかりていたお金を返した。 ご丁寧に、エクシアのガンプラつきで。 「ハレルヤ、いつもすまない」 刹那が顔を輝かせる。 最新式のガンプラだ。 それを、刹那はまたガンプラまみれの自分の部屋に飾ることだろう。 (ハレルヤって、刹那とティエリアには甘いよね。子供好きなの?) 「てめぇの世話のせいで、おかげさまで子供の扱いにはなれた」 (それってどういう意味!) ハレルヤは、そのまま眠りについてしまった。 アレルヤは地面を踏みしめて、プンプン怒り出す。 「もう、ハレルヤのバカ!!」 そう悪態をつきながらも、明日になればまた今日のように仲良く会話をしている二人であった。 |