16話補完小説「僕は君を守る」







気を失った刹那のダブルオーライザーを、コンテナに収容する。
ティエリアは、コックピットから降りると刹那のダブルオーライザーのコックピットを開けた。
「刹那!」
うっすらと、刹那の目が開く。
「ティエリア・・・・無事だったんだな。よかった」
「君こそ無事でなによりだ」
「俺は・・・う」
刹那は、そこで気を失った。
ティエリアは担架を要請した。
そのまま、そっと刹那がおろされる。
「右肩だ。手当てはされているが、負傷している」
ティエリアは、刹那が担架に乗せられたとき、そう言った。
「右肩?まだどこ怪我してんのかわかんねぇだろ」
ライルが振り返るが、ティエリアは確信めいていた。
「いいや、右肩を負傷している。銃だな。弾は摘出されている」
そのまま、刹那のパイロットスーツを脱がすと、右肩に血のにじんだ包帯が巻かれていた。
「どうして分かったんだ?」
ライルが不思議そうに顔をあげる。
「分からない。ただ、そんな気がしたんだ」
刹那は、僕の魂の双子だから。
ドクターが傷をみて、刹那は治癒カプセルに入ることとなった。
「刹那。君は、僕が守る」
じっと、カプセルの傍から離れないティエリア。
離れたくない。
どんなことがあっても、君と一緒にいたい。
刹那。

刹那、君は僕が守る。