アニューはしばらく落ち着かない様子だったが、1週間もすれば慣れてきた。 ライルとアニューは、ティエリアとニール+リジェネが住む家の隣にすんだ。 戸籍はCBのほうで製作し、年末には結婚式を控えている。 「世界が終わっても、あなたを愛しているわ」 「世界が終わっても、お前を愛している」 アニューとライルは、それはもう、ニールとティエリア以上のラブラブっぷりだった。 季節は、ニールがティエリアとであった桜舞う季節から一年たった、また春だ。 桜の並木通りを、ライルとアニュー、ティエリアとニール+リジェネが歩く。 チラチラと、桜の花びらが舞う。 風に揺れて揺れて。 まるで桜雪。 少しづつ、アニューはなかったはずの記憶を取り戻している。 ライルと愛し合っていた頃の記憶を。 それが何故なのかは分からない。 アニューは、今度こそ人間として生きることを決めた。 ニールはティエリアと生きるために、半ばイノベイターのようになってしまったが、これはリジェネの策略である。ティエリアを二度と置いていかないようにと。 桜の通り道を、五人で歩く。 桜舞う季節に、再び新しい愛の軌跡が描かれる。 アニューとニールの墓はそのままだ。 潰すことはしない。大切な記憶の一部なのだから。 「僕ってさ、なんか完全にいい人になってない?」 「リジェネはいい子だな」 ニールが笑う。 「違う!僕は悪魔なんだ・・・腹黒くて・・・ティエリアを、ニールから奪って、ティエリアだけを愛するんだ」 そういいながら、ティエリアとニールの横を歩いている。 「綺麗・・・・」 アニューが桜を見あげる。 「桜の花を、生まれて初めてみるの」 「じゃあ、一緒に毎年みていこう」 ライルが、アニューの肩を抱いて、囁く。二人の指には、もう婚約指輪が光っていた。 「ライル。私を、もう一度愛してください」 アニューが、目を瞑る。 ライルはアニューを引き寄せ、唇にキスすると、エメラルドの瞳を細める。 「何度だって、愛するよ」 隣では、同じようにニールとティエリアがキスをしている。 リジェネは一人悶々としている。 そして、ニールからティエリアを奪うと、抱き上げて走り出す。 「リジェネ。愛しているよ」 ティエリアに突然キスされて、リジェネはとろけた。 その隙に、ティエリアをニールが奪う。 「ニールにやるものか!ティエリアは僕のものだ」 「いや、俺のだから」 「兄さん、負けるな」 「リジェネ、負けないで」 ライルとアニューは、並んで、違う相手を応援する。 ちらちらと舞う桜。 桜が舞う季節に、もう一度奇跡はおこる。 ライルは、もう一度愛した人を出会い、一生をかけて愛しぬくと覚悟を決めた。 ニールは、ティエリアと愛を確かめ合う。 リジェネも、ティエリアを愛する。 ティエリアは、そんな二人に愛されながら、幸福を享受する。 ライルとアニューは、そんな三人を見ながら、またゼロから二人で愛し合う。 もう一度愛せるのなら The End ライル 私は確かにあなたを愛していた もう一度愛せるのなら 何度だってあなたを愛する アニュー 俺は確かにお前を愛していた もう一度愛せるのなら もう二度とお前を手放さない Presented by Masaya Touha ------------------------------------------------------------ ライアニュメインの、ニルティエリジェティエ。 世界が終わってもの続編です・・・・。 本編がね、本編だけに・・・ライルにも幸せになってと。 |