「マリーと呼びたいなら、そう呼べばいい」 ソーマが、そっけなくそういった。 マリーの人格は消えたわけではないが、復活するかどうかも分からないらしい。 「いいや。ソーマ。アレルヤ・パプティズム、ソーマ・ピーリス、アーチャーアリオス、出ます」 ソーマの存在を、否定してはいけない。 だって、彼女もマリーなんだから。 アレルヤの愛するマリー。ソーマ。 「ソーマ。一緒に、戦おう。そして、生き残ろう」 「当たり前だ。誰が、こんな場所で死ぬか。大佐も、そんなこと望んでいない」 「ソーマ。愛してるよ」 大佐のことで熱くなっていたソーマに、そう囁くと、ソーマは少しだけ頬を紅くさせて、操縦桿を握り締める。 「忘れるな。私に、お前を愛した記憶が、ないわけではないのだから」 「うん」 二人は、共に戦う。 愛する者同士、一緒に。未来を掴むために。 世界を、取り戻せ。最後の戦いへの火蓋はすでに切って落とされた。 生き抜いて、戦いを、最後まで、結末を見守って。 そしてまた、ソーマと、マリーと歩いていこう。 二人で、明日を。 |