「ニール」 「不思議なことにな、おれの一族には、俺と同じ容姿の男性がよく生れるんだ。そのときは、必ずニールってつけろって風習があってな。俺のひいおじいさんも俺にそっくりで、ニールって名前だった」 「あなたは・・・・僕が、愛したニール?」 「100%そうとは言い切れない。でも、あんたのことは覚えてる。人工天使のティエリア・アーデ。はじめて俺に会ったとき、恥ずかしがってイオリアの後ろに隠れた」 「ニール!!」 ティエリアは涙をたくさんこぼして、ニールに抱きついた。 ニールも、ティエリアを抱きしめる。 「この世界はな、いっぱい争いがあるんだ。だから、ガンダムマイスターになって、俺たちの手で争いごとをなくすんだ」 「はい。僕たちの手で」 頷くティエリアに、ニールは首を傾げる。 「・・・・・・・・・・僕?」 「数百年の眠りにつく前に思ったんです。ニールを守れるように強くと。自我を男性にしました」 「えと。まじで?」 「何か、支障でもありますか?」 「いや・・・・・そういうのもあり、かな。無性だしな」 「ひゃあ」 ニールが、服の上からティエリアの尻を撫でた。 「ニール!」 ティエリアが怒って、ニールを投げ飛ばす。 「うは。ほんと、俺、守れるくらいティエリア強いかも」 綺麗に投げ飛ばされながらも、ニールはとても嬉しそうだった。 「ニール。約束してください。この世界では、先に逝ったりしないと」 「ああ、約束する」 「愛しています」 「俺もだ」 ミス・スメラギが、初対面であるはずの二人が、協調性にかけて誰にも普段言葉をかけないティエリアが乙女のようにニールと会話をしているを見て、首をひねっていた。 「あなたたち、知り合いだったの?」 「はい。数百年前から。魂の恋人です」 「あー、なんて説明すればいいかなー。まぁ、魂の恋人ってことで」 ミス・スメラギはからかわれていると思い、怒って部屋を出て行ってしまった。 「カウント・ゼロ。全て、はじめからスタートしましょう」 「ああ。カウント・ゼロか。お前さんの歌声が聞きたい。いいか?」 「はい。では、テラスで。人の病気や怪我を回復する能力はわざと失いました。ただの歌だけですが、それでもいいですか?」 「俺は・・・・・だよ」 その言葉に、ティエリアが紅くなる。 俺は、お前さんが隣にいてくれればそれで全て幸せだよ。 カウントゼロ。 遙かなる歌姫は歌う。かつて、愛しいニールに歌い聞かせていた唄を。 ニールは懐かしそうに目を閉じる。 遙かなる恋姫 The End presented by Masaya Touha ---------------------------------------------------------------- ガンダムマイスターなった直後からラブラブで。 この場合、絶対ニールは武力介入後死なずに物語が続きそうだ。 転生前の物語・・・・そろそろ話しの種類がなくなって苦しくなってきた(あ シリアスは似たり寄ったりですが、まだまだいろいろ書こうと思います。 って体調悪化してきた(汗) |