エメラルドの彼方UG







「トレミー、全速前進!」
紫のポレロを着たティエリアが、トレミーの指揮をとる。
ガンダムマイスターのリーダーは刹那となったが、以前とティエリアは指揮を手伝う。

「あーあー、眠い」
ライルが、欠伸をしている。
その横で、ロックオンが同じように欠伸をしていた。

ライルとロックオンはお揃いの緑のポレロ。
リジェネとティエリアと同じように、お揃いの制服だ。

「ティエリア、愛してるよ」
キリっとした顔で、指揮をとっていたティエリアはその言葉にその場でこけた。

「ロ、ロックオン・・・・僕も、愛しています・・・で、トレミー、進路固定。愛して・・・・固定・・・、北に・・・・んん」
最後は、声になっていない。
制服の下に手を入れられて、ティエリアは身をよじる。顔が紅くなって、ロックオンの胸に顔を隠す。

「兄さん、朝っぱらからさかるな!」
「不潔」
「人でなし」
「ティエリアを大事にしないようであれば、俺が奪うぞ」

上から、ライル、リジェネ、アレルヤ、刹那の順の言葉。

「なぁ。今、幸せ?」
真っ赤になったティエリアの耳元で、ロックオンが囁く。
「ひゃう」
深くキスされた上に耳を甘噛みされて、ティエリアは我慢の限界をこえたリジェネに匿われた。
「これ以上したら、許さないよ。夜なら、黙認はするけど、目の前でこんな・・・僕だって、ティエリアを愛しているんだからね。そこらへん、忘れないでよ」
「リジェネ・・・・・」

弟のライルにプロレス技をかけられながら、ロックオンは再度聞いた。
「幸せ?」


「あなたがいる。幸せ以外に何があるというのですか」

その言葉に、ロックオンは微笑んだ。

さぁ、失ってしまったはずの時間を埋めるように。
二人は歩いていく。
ガンダムマイスターとして、そして人間として。