「刹那!」 無事に戻ってきた刹那に、フェルトは思わず泣いてしまった。 「フェルト。すまない。もらった白い花が、戦闘の際宇宙の彼方へ・・・・」 「そんなこと、どうだっていいの!刹那が無事でいてくれるだけで」 「フェルト」 フェルトに抱きつかれる。 刹那は、優しくフェルトを抱きしめ返した。 「地球に戻ったら、白い花畑を見よう」 「刹那?」 「きっと、白い花はそこで再び咲いている」 「そうね」 トレミーは地球に降りた。 白い花畑が広がる丘に、トレミーは止まる。 刹那は、フェルトの手をとって白い花畑を歩き、器用に花冠を作ると、それをフェルトの頭に飾った。 「似合っている。フェルトには、やはり白い花が似合う」 「ありがとう、刹那。大好きよ」 「俺もフェルトが好きだ」 二人は、花畑の中ではじめてキスをした。 「私、ティエリアに怒られてしまうかしら」 「構わないさ。ティエリアは、今でもニールを一番愛している」 「複雑なのね」 「僕がなんだって?」 「ティエリア。見てたの?」 「しっかりと。フェルト、僕もフェルトが大好きだ。刹那には勿体無いくらいだ」 ティエリアは、触れるだけのキスをフェルトにする。 「ティエリアったら!」 フェルトは紅くなった。 「面白くないんですけどー」 花冠を同じように作ったリジェネが、一人ふてくされていた。 |