刹那とフェルトは、私服で東京の町に繰り出す。 刹那とフェルトは手を繋いでいた。 雑多な人ごみの中で迷子にならないように、とのことだったがフェルトはとても嬉しかった。 そのまま刹那はレストランに入る。ちょうど昼食の時間帯だ。 「好きなものを注文するといい」 「じゃあ・・・オムライスを」 刹那は、カレーライスとコーンスープを頼んでいた。 ドリンクはの見み放題で、刹那はコップにメロンソーダを二人分注いでもってきてくれた。 「ありがとう、刹那」 「どうにもティエリアに慣らされたせいで、この味が好きになってしまった」 「私もよ」 クスリと、フェルトが笑う。 二人は、いろいろと話し合いながら食事をする。 そして、会計を済ませて東京の町に繰り出す。 ある程度歩いたところで、緑の多い公園に入って、ベンチに座った。 「フェルト。こんな世界が、ずっと続くといいな」 「そうね」 公園では、大人と子供が混じって遊んでいた。 とても平和な、そう絵に描いたような理想な世界。いつか、満足に食事のできない子供もいなくなってほしい。 刹那とフェルトはそう思った。 「守ろう。俺たちで、この世界を」 「ええ。守りましょう」 刹那は、再びフェルトを手を繋いで歩き出す。 洋服店に入る。 刹那が、フェルトに好きな服を選べばいいといってきた。フェルトはその言葉に甘えた。だって、そうでもしなければかわいい服を買う機会なんてないのだ。フェルトにお金はない。刹那は、死んだ王留美のガンダムマイスター用の口座から全額金を引き出し、自分用の口座に振り込んだので金は十分にある。 「これとこれこれとこれ・・・・ああ、迷っちゃう」 「いい。全部買えばいいさ」 「刹那」 「全部フェルトに似合う。もう、宇宙服を着る必要は今のところない。普通に、トレミーで私服でいろんな服に着替えたって、誰も文句は言わない。たまには制服を脱いだっていいだろう」 そういう刹那は、いつもノーマルスーツ姿以外は制服姿だ。 ニールとティエリアは、制服を着ている時もあれば、いろいろと私服を着ている時もある。 戦いが終わり、邂逅したニールとそしてリジェネが引き合わせたアニューの記憶をもつアニューのスペア、今のアニューは制服姿のときよりもどちらかというと私服姿の時が多い。 ティエリアは制服姿の時が多いが、ニールが私服の時はあわせるように、ニールに買ってもらった服を着ている。 ライルとアニュー、ティエリアとニール、アレルヤとマリー、それぞれ時折定期的にトレミーを降りては休暇を楽しんだり、買い物をしたり、少し旅行に出たり。戦いが終わってからこそできる日常だ。 結局、フェルトは思ったよりもたくさんの服を買い込んでしまった。 NEXT |