ハピバースディ、刹那







「刹那、誕生日おめでとう」
「おめでとう」
「おめでとさん」
ガンダムマイスターたちが食堂に集う。
いつものように、誰かの誕生日がくるとロックオンがバースディケーキを作ってくれる。
今回も、ロックオンは大きなバースディケーキを作ってくれた。

「ありがとう」
日ごろは無表情な刹那も、笑顔になる。

「これ、僕からのプレゼント。刹那の好きなガンプラの最新作」
「ありがとう、アレルヤ」
刹那はとても嬉しそうだ。
「僕からは、今までのガンダムを網羅した雑誌だ」
「おお、これは幻の・・・」
刹那は、興奮している。
「流石ティエリアだ」
「刹那も、これで17か。僕と同い年・・・といいたいところだが、僕はこの中で一番年齢が高い。50歳は余裕でこえているからな」
ティエリアは、マスター・イオリアシュヘンベルグが生きていた頃も生きていた。それから長い眠りにつき、今ガンダムマイスターとして、イオリアの望み通りに生きている。
「俺からは、バースディケーキ。みんなで分けて食べるか」
「ありがとう、ロックオン」
いつもはロックオンをからかって遊ぶ刹那も、こんな時ばかりは素直だ。

皆で、バースディケーキを切り分けて食べる。
「美味しい」
刹那は本当に嬉しそうだった。
誰かに祝ってもらった経験が、今までなかったのだろう。

どうか、刹那に幸あらんことを。
ガンダムマイスターたちは、今日も仲良しだ。