フェルトとの誕生日







「刹那。誕生日おめでとう。ケーキ作ったんだけど・・・・ロックオンの作ったケーキに負けちゃうね」
「そんなことはない。フェルトの手作りというだけで嬉しい」
「ありがとう、刹那。誕生日おめでとう」
「ありがとう、フェルト」

刹那の誕生日。
刹那はフェルトと一緒に過ごした。
「ケーキ、美味しいぞ」
「そう?はじめて作ったの・・・ロックオンから、作り方指導されながらだったけど」
フェルトはとても嬉しそうだった。
「それから、これ誕生日プレゼント・・・最新作のガンプラ」
「ありがとう。俺は、フェルトが傍にいてくれるだけでいい」
「刹那」
「フェルト」
二人はキスをする。甘いケーキの味が広がる。

「ひゅーひゅー熱いね」
リジェネが、そんな二人を冷やかす。
「リジェネか」
「僕がなんでティエリア以外の誕生日なんて祝わなきゃいけないんだろうね。まぁ誕生日おめでとう。僕からのプレゼントは、新しいダブルオーライザー用の武器だよ。隠れて開発してて、自分のガンダムアークの武器にしようと思ってたけど、仕方ないからあげる」
「新しい武器か!それは凄い」
刹那の目が輝いていた。
「リジェネに先をこされたな。誕生日おめでとう、刹那。僕からの誕生日プレゼントは、過去から現在までのガンダムを網羅した最新のガンダムデーターがのったディスクだ」
「おお、これは幻の!」
昔も、幻のガンダムを網羅した本をプレゼントされたが、さらに上をいくプレミアムものだった。
「ありがとう、ティエリア」
「どういたしまして」
「ニールとは、うまくやっているか?」
「勿論だ」
「はいはい。そのニールのお兄さんからのプレゼントは、手作りのケーキな。みんなで後で分けて食べよう。今回は人数も多いから巨大ケーキつくったぜ」
「楽しみだ」
刹那は笑顔を浮かべる。
「俺からのプレゼントは・・・デートスポット名所の本だ」
ライルが本を刹那に手渡す。
「これは、アニューとの合同だ。いろんな国のデートスポットが乗っている。俺はこれでアニューとデートしまくった。なぁ、アニュー?」
「まぁ、ライルったら」
アニューは頬を染めてライルを連れていってしまった。
「僕からは、サボテン。ティエリアと同じく、ジャボテンダー好きな刹那に」
「ありがとう、アレルヤ」
「私からは、こんなものしか・・・・ごめんなさいね、刹那」
マリーがくれたものは、白い花で編んだ花冠だった。
「いや、嬉しい。ありがとう、マリー」
花冠は、刹那の頭に飾られた。
「あたしからは・・・・」
以後、ミス・スメラギ、イアン、ラッセ、ミレイナ、その他のクルーから順番に誕生日プレゼントを受け取る刹那。

「さて、まずは恋人の時間を邪魔してはいけない」
ティエリアが気をきかせて、フェルトと二人きりにしてくれた。
「生れてきてくれてありがとう、刹那」
「それはこちらの台詞だ、フェルト。愛している」
「私も愛しているわ」

刹那はイノベイターとして覚醒した純粋種だ。年を刻むことはないだろう。それでも、刹那は人として生きる。同じ選択をとったティエリアやリジェネのように。
人として生き、フェルトと一緒に生きるだろう。
トレミーに乗って、世界を見守りながら。