(残酷に死ね!) (わたくしは負けません!あなたのようなツルペタの女なんかに!) (誰がツルペタだ!残酷に殺す!) 起きたロックオンと刹那が見たものは、萌葱色のゴスロリと黒のヘッドフリルを着たティエリアが、アレルヤと例のゲームで格闘している場面だった。 「うわああ、ティエリア強いよお」 アレルヤのキャラは、姫キャラとして人気の高いシャリア、そしてティエリアのキャラは、自分と同じような格好をした背に6枚の翼を生やした少女天使、エンゼルだった。 (残酷に死ね、ヘルジャッジメント・スコール!!) 「残酷に死ね、ヘルジャッジメント・スコール!!」 ティエリアが、声優の声真似をする。 「うわぁ、ティエリアそっくり。ってああああ、ライフゲージがあああ」 YOU WIN ララララ〜〜。 テロップが流れる。 負けたアレルヤは、コントローラーを放した。 「それにしても、ティエリア、このエンゼルってキャラばっかり使うね。すきなの?コスプレまでしてるし」 「ロックオンの趣味です」 「へ、へぇ、ティエリアも大変だね」 アレルヤが気の毒そうな声を出す。 「でも、嫌がってないってことは、やっぱりロックオンを喜ばせたいから?」 それに、ティエリアが紅くなった。 アレルヤは、本当にティエリアはかわいいなと思った。 「残酷に殺す、アレルヤ」 もはや、キャラが板についていた。 「もう一回勝負だ、アレルヤ」 「お手柔らかに」 ティエリアとアレルヤが、またコントローラを握ってゲームを開始する。 アレルヤが選んだキャラは、長い金髪を持つ、中性的な容姿の殺人少年。対して、ティエリアはまたエンゼルを選んだ。 「残酷に殺す!!」 (残酷に殺す!!) バトルステージは火山。 格闘を繰り広げる二人を見ながら、ティエリアは萌え死させるつもりかと、ロックオンは思った。 同じように、刹那も萌え死しそうだ。 「残酷に死ね!」 ティエリアは、エンゼルのように、残酷そうな表情で、キャラの画面を倒すべく必殺技のコマンドを入力した。 |