「ロックオン・・・・・・・・・・」 目を開けると見慣れた天井。 ここはトレミー。トレミーの部屋の天井は全て同じだ。周囲を見回すと、棚の上にはガンプラが置かれていて、ああそうかとティエリアは思い出した。 「どうした、眠れないのか?」 隣から、真紅のビジョンブラッドのルビーが優しく目をあけて、ティエリアを見つめていた。 「ロックオンの夢を見ていた。一緒に買い物をして・・・気づくと、居なくなっていた」 刹那が起き上がる。 闇の中、刹那の瞳は金色に輝いている。同じように、ティエリアの瞳も。 イノベイターの純粋種として目覚めた刹那は、瞳が金色に変わるようになった。 「俺は消えたりしないから、もう一度眠れ」 まるで子供に子守唄を聞かせるように、優しく。 「君まで消えたら、僕は生きていけない」 伸ばされた手は、しっかりと握り締められている。 「刹那も、眠れ」 二人は一緒のベッドにまた横になる。 金色の瞳だけが、暗闇の中で輝いてとても神秘的だった。 「おやすみ、刹那」 「おやすみ、ティエリア」 二人は、また眠りの海へと沈んでいく。 そこは、とても穏かで音もない世界。 |