そのまま、スゴロクは終わった。 残されたのは、失望にくれたロックオンと、ハゲヅラをかぶってももひきに腹巻姿のドクター・モレノ。 ティエリアはもう撤収して、刹那の部屋に遊びにいってしまった。 「大将、いけると思ったんだけどなぁ」 「あー、まぁ俺もいけるんじゃないかとは思った。でもだめだったな」 「ティエリアはああなると、上手く判断できなくなるから。流されてくれると思ったのに。一緒のベッドで寝ることも会話もできないよ、大将」 「一日だけだろ。そうくよくよすんなよ」 「一緒のお風呂に入れない!一緒のベッドで眠れない!一緒の部屋にティエリアがいない!!!おやすみのキスがない!!これって凄いショックだぜ」 「お前、ほんとティエリア愛してるなぁ」 「そりゃそうだろう」 「ティエリアシンドローム」 「?何だ、それ」 「ティエリアに関わると、人間が崩壊していく病気だ」 「崩壊してもいいだろ。今日は仕方ないからジャボリー抱いて寝るか」 ミニジャボテンダーを抱きしめて、一人寝するガンダムマイスター、ロックオン・ストラトス。 ロックオンは、残されたミニジャボテンダーをもって、とぼとぼと自室に戻った。 「よう、モレノ、一緒に夕食に・・・・・」 診察室のドアをあけたイアンは、中に入ってくると、ポンとドクター・モレノの肩を叩いた。 「どうした、モレノ。なんか悩み事でもあるのか?不良になることないだろ。話してみろよ」 「イアン、これのどこが不良だ」 顔なじみの友人は、やはり太陽のように暖かい。 「いや、思いっきりおっさんな格好になって・・・・でも白衣は着るんだな」 「当たり前だろうが。白衣は俺のシンボルだ。白衣のないドクター・モレノなんて、ドクター・モレノじゃない」 なんか全力で自分の存在を否定してしまった。 まぁいいか。 こうして、日は暮れていく。 今日もトレミーは平和。平和すぎて欠伸が出そうだ。 *************************************** 「アレルヤ。僕は昨日、刹那とロックオンと3Pした」 「ぶっ!!」 朝食の時、アレルヤにそうのたまったティエリア。今日もかわいい。頭はポニーテールにして、ロックオンがリボンを結んでくれた。 アレルヤが吹き出したブロッコリーは、ロックオンの顔面を直撃した。 「ちょ、ティエリア今なんて!?」 「だから、昨日僕は、刹那とロックオンと3Pした」 かぁぁぁぁと、純情なアレルヤは真っ赤になった。 「違うから、違うからああああああああああああ!!」 ロックオンが、否定する。 だが、刹那は否定しなかった。 「3Pといえないこともない」 「うわあああああ!!違うからあああああ!!」 ロックオンの説明によれば、一緒のベッドで三人で寝たそうな。 刹那のベッドだって、普通サイズだ。二人で寝ることはできるが、流石に三人は無理だ。実際、ロックオンは刹那によって蹴飛ばされて床で寝ていたが。 刹那の部屋で寝るといったティエリアに、ロックオンはなら俺もということで、何故か刹那の部屋に二人でとまりこんだ。無論ジャボテンダーも。 刹那は、ティエリアは部屋にいれたものの、マイ枕をもったロックオンは部屋にいれたくなかったのだが、ティエリアが入れてやってくれといったので入れてやったら、なぜか3人で格闘ゲームをして、それぞれ風呂に入ったあと、シューティングゲームをして、そしてお泊りになった。 刹那はティエリアをベッドに入れたが、ロックオンは蹴り飛ばした。 まぁ、3P・・・・三人で睡眠をプレイした。刹那の解釈はそうだ。 ティエリアが、食堂に入ってきたフェルトに「僕は昨日、刹那とロックオンと・・・」といいかけたところで、ロックオンがティエリアの口を塞いで二人は消えていった。 そして、すぐしてティエリアは笑顔で戻ってきた。 ロックオンとティエリアは、食堂でジャボテンダー体操を始めた。 綺麗なティエリアの歌声と、ロックオンの覚悟を決めた歌声が響く。 は〜いいちにのさんしジャボジャボジャボ は〜いいちにのさんし針万本 間違っててもマンボウじゃないジャボジャボ にーにのさんしジャボジャボジャボ さんにのさんしジャボジャボジャボ 屈伸運動ー ジャーボテンダ〜 大きく腕を広げて〜 ジャボテンダー サボテンダー 大きく息を吸って〜 ジャボテンダー サボッテンダー サボるなよ〜〜〜 深呼吸〜〜 ジャボテンダーの針マンボーン 二人のジャボテンダー体操を、みんな笑ってみていた。 かわいいティエリアは、今日もアホアホです。毎日が楽しくて仕方ない。今日もみんなに愛されている。 ティエリアシンドローム、それはティエリアが皆に愛されている証。 ああ、今日もトレミーは平和。 ------------------------------- これ、新しいシリーズにできそうだ。 ジャボテンダーギャグに、視点はドクター・モレノ。 しっかし、平和だなぁトレミー。 |