世界でたった一つの楽園13







昔、約束をした。
神の庭で。
ずっと一緒にいると。

離れ離れになったら、神の庭で再び再会しようと。

願いは、叶った。

「ロックオン、ジャボテンダーさんが食中毒になった!」
「また、何食ったんだ」
「宇宙フグ!」
「いや、いないから、宇宙フグいないから!」
「いるのー!宇宙フグはいるの!」
頬を膨らませるティエリアを、ロックオンは抱きしめる。
すると、ジャボテンダーで殴られた。
ビシバシビシバシと殴ってくる。ロックオンは、それを笑顔で受け止める。

「兄さん、見せつけるの違うところでやってくれないか。ここ、俺の部屋だから」
「あ、ごめんなライル」
ロックオンは、ライルの部屋からティエリアとジャボテンダーを抱えて連れ出した。ライルは新しくガンダムマイスターになったこともあり、教官としてティエリアが教えている。
でも、隣にロックオンがいるので、いつもこうなる。

刹那もアレルヤも生きていた。
地上にミッションで降りていたために、刹那はロックオンの生存を知らされていなかった。そのままライルを次のロックオン・ストラトスとして迎えにいって戻ってきた。
そこにロックオンがいるのを見て、刹那は倒れた。
それから、すっごい涙を浮かべてボカスカとロックオンを殴ったあと、一段落した。
アレルヤも同じだった。同じ顔のライルとロックオンを見て倒れた後、ロックオンをボカスカ殴って落ち着いた。

「俺はサンドバックじゃないっつーの」
「愛情」
誰もがロックオンの生還を歓迎した。そして刹那が連れてきたライルの弟も。
ライルは、ロックオン2号と呼ばれるはめになる。

「ねぇ、いつものして」
「はいはい」
ロックオンは、ティエリアを抱き上げるとくるくるまわって、ベッドにダイブする。
ティエリアはそれがお気に入りになってしまった。ベッドに押し倒して、ロックオンはティエリアに口付ける。
「また、神の庭にいきたい」
「連れてく」
「うん」
「ティエリア」
「なに?」
「ずっと、一緒な」
「勿論。あなたを放す気なんてない」
「俺もだよ」
深くキスをすると。

「あのさ、俺らいるんだけど」
「あ」
「あ」
二人揃って、間抜けな声を出す。
刹那とアレルヤとライルが、ロックオンの部屋で次のミッションのための打ち合わせをしていたのだ。
「本当に、色ボケだなロックオンは」
刹那がため息をつく。
「まぁまぁ、刹那」
アレルヤが刹那を落ち着かせる。
「兄さん、俺、ロックオン二号って呼ばれるのなんとかならないか。ライルでいいよ、コードネーム」
「いや、本名はまずいだろ」
ティエリアを抱きしめながら、論議を続ける。
みんな真面目だけど、ティエリアとロックオンがいるだけでなんか変になる。

でも、みんな幸せだからいい。
彼が生きていた幸せを噛み締める。

ロックオンとティエリアの指には、いつもペアリングがはまってあった。
そして、ティエリアが本を読むとき、いつも麦の穂のしおりがはさまっていた。

神の庭で、別れ別れになったらまた再会しよう。
そして始めて神の庭に足を踏み入れた二人は愛を誓う。

結末は、人それぞれ。

世界でたった一つの楽園。
今日も、どこかで花を満開にして咲き誇っている。
それは神の庭。
神が地上につくった、小さな庭。
小さな楽園(エデン)


                世界でたった一つの楽園 The End
                                           Presented by Masaya Touha
--------------------------------------------------------------------------

あーあーあー。
ホワイトラヴァーズと似たようになってしまった。まぁいいかー。
連れ去る、方向でも考えていたんですけどね。
多分そのうち、連れ去る、方向の別のシリアス小説を書きそうです。
実際に、砂漠に雨が降ると花畑ができるんですよね。場所によって。どこにできるかなかなか分からないそうで。昔ドキュメンタリー番組で見ました。
なんとなく印象に残ってます。この小説を書こうと思ったのは、その砂漠に咲く花畑を書きたいなーと思った、ただそれだけ。それだけでここまでずらーっと、何も考えずに打っていくだけである程度形になるのだから、ある意味凄いのかもしれません。プロットも結末もはじめもなんも考えてませんから。
本当はもうちょっとかきこみたかったんですけどね。
まぁ改稿って形が一番いいのかも。
とりあえず、書きたいものは書いたってかんじで。
ティエリアを抱き上げてくるくるまわる、が大好きなミホリ様へ捧げるために書いてみた。
もうくるくる回って目を回してる。
いつもほんとにコメントありがとうございます。あんまり切なくもなんもない小説ですが。。。。
同じようなネタかきすぎてもうパンク。
いろいろ、ロックオンがどうやって生き延びてきたのかとかもうかいてないし。はいもう、勢いで適当にかいて適当で終わる。げふ。

くるくるくるくる。
今日もロックオンはティエリアを抱き上げて回ってます。

つかイラスト使いまわし!
かきおろせよ!いや下絵がなかった!
花畑だけを加工したのにしようかおもったけど、ちょっとだけ昔絵を加工。ああ幽霊みたい。

ミホリさん受け取って(作品全部)
久しぶりのシリアスかきおろし。いや返品いつでもうけつけます。。。。。。