「刹那、痕を残すのは注意しろとあれほどいった!」 ティエリアは裸で仁王立ちで怒っている。 刹那がつけたキスマークがいっぱいある。それはいい。衣服で隠れればいいのだから。 鎖骨とか、そのあたりはきにしない。 「すまない」 刹那は正座させられていた。 「とにかく、何か着てくれ。落ち着かない」 「ふん!」 ティエリアは、嫌味のように刹那のクローゼットを漁るとシャツを取り出して羽織る。下着をつける。 それが煽っているのだと知っていて、やっているのだから性質が悪い。 首につけられたキスマーク。これは制服でも隠れない位置にある。 うなじとか、耳の後ろとか。 好き放題するのはいいけれど、ティエリアだって我慢の限界がある。 二人は納得の上で体の関係を持っている。 「今度から気をつけろ!」 「了解した」 「セイエイさん、これ前の・・・・・きゃああああああ、失礼しました!」 入ってきたミレイナは、ズボンをはいただけの刹那と、シャツを羽織っただけのティエリアの姿に真っ赤になって逃げ出していった。 ミレイナ他、クルーの皆は刹那とティエリアが恋人同士のような関係であることは知っている。だが、だからといって見られていいわけがない。 ベキボキ。 骨を鳴らすティエリア。 「刹那、何か言い残すことは?」 「あー・・・・・・俺はガンダムだ」 「死ね!」 綺麗な蹴りとアッパーが決まる。 刹那は壁に激突して頭に星を回していた。 「情事をするのにロックをかけないだと?ふざけているのにもほどがある」 ティエリアはプンプン怒って、ジャボテンダーを抱きしめるとそのままの格好で外にでる。 シャツはおっただけって姿で、ティエリアは堂々とトレミーの廊下を歩く。 ある意味漢だ。 すれ違う人間は真っ赤になって口をぱくぱくさせているが、ティエリアは気にもとめない。自分がどんな格好をしているのかは十分承知している。 裸でだって、ティエリアは平気だ。別に恥ずかしくないから。 あまりの脱ぎっぷりのよさに、ノーマルスーツを着る時にさえ注意を受けたくらいだ。 男もののシャツに、下着だけの姿。 下着はぎりぎりで見えない。 アレルヤもライルも、ティエリアの格好を見て、その場で鼻血を吹き出して気絶した。 死屍累々。 ティエリアの通り過ぎていった後には、鼻血を吹き出した男たちの屍が残る。 「刹那の、バカ・・・・」 自分の部屋に戻ると、ティエリアはベッドに身を投げた。 ******************* あー。 あー? あー・・・・・・裏いき前っぽいかんじ。 |