それでも







世界に還っていく。
世界の源に。

真っ白に真っ白に真っ白に。
覚えているのは、彼(彼女)の笑顔。

いろんな表情で、よく怒ってばっかりで、ジャボテンダーで殴られたなぁ。
いろいろアホなこと二人でしたっけ。
いつも一緒にいたよなぁ。
いっつも傍にいたよなぁ。

天使みたいなのに、ちゃんとした人間で。

あー、なんだっけ。
そうそう、ガーネットだったな。
誕生日に渡したのは。

世界が真っ白になっていく。俺を包む世界が。
でも、記憶だけは色褪せない。




「ティエリア」
「なぁに?」
「俺さ、きっと世界で一番幸せ」
「何を突然に」
俺はにこって微笑むと、白く溶けていきながら思う。

「お前に出会えて。マイスターでよかった。人間になってくティエリアと一緒にいれて」
「何を急に」
不安がるティエリアの頭をぐしゃぐしゃに撫でてやる。
子猫みたいな金色の瞳で俺を見上げてくる。

「な。また会おうな」
「手を」
「手?」

「繋いだ手を、このままにして」
「うん?」
「このままずっと手を繋いでて」
「ああ、いいよ」

ずっと手を繋いでいよう。どんなに離れても離れても、ずっと繋いでいよう。


「またな!」

俺は、一度振り返って、笑顔を浮かべる。
ティエリアは金色の瞳で俺をじっと見ていた。
涙を流して、それから眼鏡をとって、ティエリアは俺を見つめる。


「さよならは、いわないんだから!」

「上出来!」

俺は、親指をつきだして、そして白く白く降り積もる世界の一部となる。
真っ白に、真っ白に。
沈黙の世界で、また再生しよう。
そして、またいつかティエリアに会いにいくのだ。


真っ白な、俺とティエリアの。
新しい世界が、きっとまた生まれるように。

さよならはいわない。
また、会おう。

ぐっばい!
じゃあな!


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・・・・・・・。
真っ白の対になるかんじで。
初描きロックオンがこんならくがき。
ああああもう真っ白にぼかして調整。

じゃあ、またな!
いつかこの世界で。

愛だけじゃ補えないもの。
画力!

これもまとめてミホリ様とタチバナ様へ!