七夕(3期)







時間は過ぎていく。
それでもかわらないものはある。
また今年も、笹に皆の願いごとが飾られていた。

ライルが、それを見ていく。
ライルの願いは(いつまでもアニューといれますように)
アニューの願いは(いつまでもライルを愛せますように)

フェルトのを見ると、似たようなもので。
(刹那とずっと一緒にいれますように)
刹那のをみて、ライルは吹き出した。
(身長がもっと欲しい!ティエリアよりは大きく、180センチは欲しい!!)
実に切実な願いである。
シークレットブーツでごまかしているけど、身長は175センチな刹那。
せめて、ティエリアよりは身長が高くなりたいとずっと昔から考えていた。

「どれどれ・・・・兄さんのは・・・・ぶっ!」
ライルは、兄の短冊を見てまた吹き出した。
ニールの短冊に書かれていた言葉。
(ティエリアが最近ジャボテンダーばかり構って遊んでくれない。もっと俺にかまってほしい)
「どんなだよ、兄さん。愛でなんとかしろよ・・・・」
24歳のまま時をとめたライルの双子の兄は、今も昔と変わっていない。
ティエリアの短冊を見る。
(ニールがジャボテンダーになりますように)
「・・・・・・・・・愛が歪んでるな、おい」
二人はいつでも、ライルとアニューのようにラブラブに見えるのだが、そこにはこえられない垣根がいくつが存在するようだ。

最後に、リジェネの短冊を見て、後悔した。
見るんじゃなかった。

(人間になりたい。人間を愛せる人間に。どうか、誰か僕を人間にしてください)

「・・・・・・・・見たの?」
背後からかけられた声に、びくりとライルは動揺した。
「別に、見てもいいよ。これって、他の人が見るんでしょう?見られても平気だもの」
リジェネは、ティエリアとお揃いの制服で、何もなかったかのように佇んでいた。

「何?」
ライルは、気づくをリジェネを抱きしめていた。
「人間だよ。あんたは、もう人間だよ」
「そうだぜ。お前はもう人間だ」
ニールが、リジェネを背後から抱きしめる。
「ずるいよ・・・・二人揃って」
声がかすれている。

「人間だよ。リジェネは、もうちゃんとした人間だよ?」
ティエリアが、笑顔でリジェネの涙をふきとった。

「本当に?僕は、本当に人間なのかな?」
「人間だとも」
「人間だよ」
アレルヤも、刹那も出てくる。

「僕は、僕は」
人間に、なれたのかな?
ねぇ、イオリア。僕は、人間になれたのかな?ねぇ、リボンズ。

アニューもフェルトも微笑む。
クルーの皆が、リジェネの願いを見て、元気づけることを決めていたのだ。

「人間ですよう?レジェッタさんは、もう人間ですう!」
ミレイナが、ふわりと浮いたリジェネを思い切り抱きしめて、その唇にキスをする。
イアンは、黙ってみていた。リンダも娘のしたいようにしている。

「僕が・・・・人間」

リジェネは、涙をこぼしながら、微笑んでいた。

「あったかい・・・・あったかいよ」
心がとても温かい。
これが、人間になるということ。

僕は、僕は。

僕は、人間だ。
ねぇ、イオリア、リボンズ。僕は、人間なんだよ。
だって、みんながそう証明してくれるから。

リジェネは、ミレイナを抱きとめると、綺麗に微笑んだ。

「ねぇ、君フリーだったよね。僕のことが好きなんでしょ?僕は、分化しない中性の時もあるけれど、一応男性。よかったら・・・・僕と、付き合わない?」

人間として、新しい一歩を踏み出す。

「喜んでですう!」

ミレイナのはじける声に、みんな拍手をおくっていた。
二人は、こうしてトレミーでミレイナの親も公認で、付き合い始めたのであった。

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リジェミレ。なんて、いいかなぁって。
リジェネはどこか寂しいかんじが漂う三期。誰か、恋人がいればなぁと。
みんなで励ましあったあとは、新しく歩み始める。
あーリジェネ大好きだー!