ティエリアの朝/I>







寝ぼけて裸に近い格好で、トレミーを徘徊したティエリアの朝。

むぎゅ。
アレルヤの死体を、刹那はわざとふんづけて歩いていく。
「刹那・・・酷いよ・・・酷いよ・・・」
「ティエリアの格好で、鼻血を出して倒れるような男に言われたくない」
「うう・・・・それはその通り。ガク」
アレルヤは、顔をあげたがまた力つきた。
むぎゅ。
アレルヤを踏んづけて、ティエリアがジャボテンダーを大事そうに抱きかかえて刹那に近寄る。
「これ、君のターバンだろう?すまない、迷惑をかけたな」
「いや・・・いいものが見れたのでいい」
「そうか」
ティエリアは平気な顔で、刹那と歩きだす。

むぎゅ。
また、アレルヤを踏みつけたロックオンは、アレルヤに足をとられてこけた。
顔からビターンと廊下に倒れこむ。
むくりと、アレルヤが顔だけもちあげる。
「みんな・・・・わざと、僕のこと踏んづけてない?酷いよ・・・ああ、ハレルヤ。世界の悪意が見えるようだよ・・・ドンマイ、僕。ガク」
また、アレルヤは力尽きた。
むぎゅ。
今一度、アレルヤを踏みつけて、立ち上がったロックオンは年少組の後を追う。

「ティエリア、まてってば!」
ティエリアと刹那は、あどけない顔でロックオンを見上げる。
「どうした、ロックオン」
「どうかしましたか?」
二人して、首を傾げる。
目線はもちろん上目遣い。

あ、やばい。

ブバ!

ロックオンは鼻血を吹き出した。
年少組のこの上目使い+首を傾げるというビジュアルに弱いロックオン。
かわいいティエリアに、ティエリアと同じような仕草をする刹那も壊滅的にかわいい。

「うわあああ!!」
刹那は、ティエリアの右手を掴んで、ロックオンから逃げていく。
「刹那、ロックオンはどうしていつも鼻血を」
「変態だからだ!逃げるぞ、ティエリア!変態の餌食になるな」
「あ、うん」
刹那と一緒に逃げるティエリア。
ジャボテンダーをしっかりと抱きしめて、ロックオンをちらちら振り返りながらも刹那と一緒に遠ざかっていく。

「あー。かわいい。やべー、俺やべー」
鼻血はすぐに止まった。
むぎゅ。
ロックオンは、アレルヤを踏みつけて、自室に戻る。
そして、刹那とティエリアをどうやって手なづけようかと、一人で悩むのであった。

「うう・・・・僕、みんなに踏まれてばかり・・・ガク」
アレルヤは、また力つきた。

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マイスターズアホギャグ短編。
ほのぼのなみんな。