チーズ君(魔女と魔王シリーズ)







朝起きると、チーズ君人形が目の前にあった。
「ええと・・・?」
ベッドはもう、チーズ君人形で埋もれていた。
「ぶは!なんだこれは!」
「チーズ君の海だ」
隣で寝ていたC.C.はうっとりと呟いた。
「だから、なぜこんな!」
「チーズ君がいっぱいで嬉しいだろう、ルルーシュ」

C.C.はルルーシュの額にデコピンをすると、自分のチーズ君人形を持たせる。
「お前、それでも魔女か!」
「ああ魔女だとも」
チーズ君人形に負けるのか、俺は。
チーズ君人形に溺れて、ルルーシュはベットに這いつくばった。

「あら、小さなお兄様とてもお似合いですわ」
ナナリーが手を叩いて喜ぶ。
「とてもかわいらしいですわ」
「そうだろう、ナナリー」
C.C.はご機嫌だった。
とうのルルーシュはすごい機嫌が悪い。
それはそうだろう。
チーズ君人形の着ぐるみなんて着せられたら、普通機嫌も悪くなる。
「この格好は・・・・」
「今日は一日中その格好でいろよ、ルルーシュ」
抱き上げられるが、この格好は屈辱以外にないのだが、大好きは母で恋人のC.C.のために、ルルーシュはその日一日、チーズ君人形の格好をしてチーズ君人形を抱いているのだった。