日番谷隊長の受難W







「日番谷隊長」

「来るな浮竹!お前は10番隊の執務室出入り禁止だ!」

「まぁそう言わずに」

日番谷から見れば、浮竹はおっさんだ。

でも、長い綺麗な色の白髪と翡翠色の瞳をしていて、可憐に見える。京楽が浮竹を愛したがるのは、なんとなくわかった。

執務室に入ってきた浮竹は、勝手に長椅子に座る。

「お茶、どうぞ」

「ああすまない、松本副隊長。これをあげよう」

「なんですか、これ」

「わかめ大使だ。見た目は変だが、甘くておいしいぞ」

勧められるままに口にして、松本は目を見開いた。

「ほんとだ、美味しい!」

「俺の分はないのか」

「ああ、日番谷隊長の分はあるぞ」

どこに隠しもっていたのか、どさりと机の上に置かれた。

「こんなに食えるか!」

文句を言いつつも、日番谷はわかめ大使を食べていく。

「実はな、相談があるんだ」

「なんだ」

「中だしされるのって、当たり前なのか?」

ブーーー!

日番谷がお茶を吹き出した。

「な、なに言ってるんだお前!」

「中だしされると、後始末が・・・・でも、京楽は中だしは当たり前だって」

「そういうことは、京楽にいえ!」

もう、今すぐにでもこのおっさんをたたき出そうかと迷っていると。

「浮竹、最近日番谷隊長の執務室に来るのが多いね?まさか、浮気?」

勝手に入ってきた京楽が、浮竹を抱き上げた。

「浮気!?」

浮竹が、目を白黒させている。

「ああでも・・・・本当に浮気するなら、日番谷隊長がいいな」

ブーーー!

日番谷は、またお茶を吹き出した。その後、わかめ大使を飲みこんでしまい、けほけほとむせていた。

「攻は俺だ。日番谷隊長は受だな」

ブーーー!

またお茶をふきだした。

松本が、文句をいいながら机を拭いている。腐った女子脳を持つ松本は、浮竹と京楽の絡み合いに頬を染めていた。

「・・・・・・・・蒼天に座せ、氷輪丸」

氷を龍をだして、日番谷は京楽と浮竹をはるか彼方にまで押し上げた。

「ちっ、逃げたか・・・・・・」

流石、古参の隊長だなと思いつつも、日番谷は壊れた天井をみて。

「4回目か・・・・・・さすがに、山本総隊長に怒られるか」

そう言って、お茶をいれなおし、すすっていた。