〇ッ〇しないと出れない部屋







浮竹と京楽は、気づくと真っ白な部屋にいた。
「ここはどこだ?」
「わからないなぁ」
扉がある。
けれど、霊圧をぶつけても斬魄刀で切りかかっても、びくともしなかった。
扉の上に、文字があった。
〇ッ〇しないと、出れない。
噂で聞いたことはあるが、なんでもその部屋は、看板の通りのことをしないと出れないらしい。
真っ白な部屋には、豪華なダブルベッドが置かれていた。
「エッチしないと、出れないんじゃない?」
「そんなバカなことがあるか!」
「でも〇ッ〇しないと出れないって書かれてあるし、ダブルベッドまであるし・・・浮竹ぇ」
うなじに口づけられて、浮竹は京楽から距離をとった。
昨日、交わったばかりだ。そうほいほいと、肉体関係になるには無理がありすぎる。
京楽の性欲が多いのは分かっていた。だが、浮竹はやや淡泊で、とてもじゃないが交わった次の日にまた交わるなんて無理だ。
京楽の情欲した瞳に射抜かれて、背筋がぞくぞくした。
「〇ッ〇だろう!エッチとは、限らない!」
浮竹は、京楽に噛みつくような荒々しいキスをした。
「キッスだ!答えは、キッスだ」
「またまたぁ。エッチだよ。浮竹、おいで?」
ダブルべッドに腰かけて、京楽はぽんぽん自分の隣にこいと合図する。
「絶対、嫌だからな!」
「いいじゃない・・・・・エッチしないと、出れないんだし」
「いいや、キッスだ!」
もう一度、今度は深く口づけを交し合うと、部屋の扉は開いた。
「よし!」
浮竹はガッツポーズをとる。
浮竹は、京楽を貪ることができなくて舌打ちした。
「〇ッ〇だから、どっちでもよかったんだ」
京楽に押し倒されなくてよかったと、浮竹は安堵した。京楽のペースにはまってしまえば、たとえ前日体を重ねたといっても、また交じりあうことになるだろう。
「こんなばかげた部屋、さっさと出るぞ」
部屋の扉をくぐって外にでる。
京楽は、残念と浮竹の後をついて部屋をでた。
外に出るといつもの変わらぬ尸魂界だった。扉はまだ残っている。
「こんなもの!」
双魚理で、扉を破壊して、浮竹は満足した。
「あーあ。エッチだと、思ったのにな。その気になっちゃったのに」
「自分で処理しろ」
「浮竹ってば酷い。こんなに愛してるのに」
「知るか!勝手に盛るからだ!」
浮竹は、しょんぼりとした京楽を連れて雨乾堂に帰るのだった。