雪月の花に散りたもうG







「あー、あ、あ」

声がまるで他人のもののように聞こえる。
あさましい、両性の乱れた声が聞こえる。

「いや、だ、いや・・・・」

首を振って嫌がるふりをして、自分から足を開いて相手を受け入れる。
なんてあさましい。
なんて色狂い。

ただの男か、女に生まれたかった。
両性なんか。中性といえば聞こえはいいが、両性具有なんてなにもいいことはない。花街なんかじゃ、余計に重いだけ。

「口付けを・・・・」
舌を伸ばして、相手の唇をなめて、深い深い口付けを交わし続けた。

「愛してるんだ」
「俺も」

「いやっ」
秘所をえぐるあつい熱に、涙がこぼれた。
角度をかえて、内部をついていく熱は、一向におさまる気配がない。
「んう。やっ」
自分で開いた足を閉じようとして、真麻の手に阻まれる。

「嫌がらないで。全部俺にくれ」
「やあああうう」
ずんずんと突き進むように揺さぶられ、髪が乱れていく。
シーツをきつく掴んで、涙をまた流した。
ぐちゅりと、水音が耳に響く。
その音に瞼を閉じる。長い白い睫に涙の雫が絡んでいる。

「いやああ」
「どうしてそんなに嫌がるの?」
「あ、あ」
体を引き裂かれ、むさぼられ、でもそれが心地いいなんて死んでも言えない。
真麻じゃない相手でも同じように体は愉悦に浸り、快楽をむさぼっていたなんて言えない。
「なくなってしまえばいい。俺なんか・・・・あ、あぁっ!!」
最奥まで貫かれて、ゆすられて、それでも足りないのか、一度引き抜かれた。
「前はいや?色子として売ってるから?」
「あっ」
びくんと、体が反応する。

後ろの蕾の中に濡れた指が入ってきて、そのままぐっと中で指を折られた。
「んーー!!」
トロリと、体に害のない蜜を後ろにすりこまされる。
「あ・・・・」
すでに立ち上がった白桜の花茎を、真麻は迷うことなく口で扱った。

「やめ・・・・あああああ!!!」
後ろの蕾を割られ、女の箇所を犯していたもので同じように引き裂かれた。
痛みはなかったが、圧迫感がある。
白桜は白い蜜をはきだして、全身を痙攣させた。
それと同じように、何度も出し入れされてゆすぶられ、前も後ろも真麻の体液を体の奥で受け入れる。

「ああっ・・・・・」
真っ白になっていく。
まるで桜が散っていくように。

真っ白に。

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