血と聖水\「神の歌と共に」







「神は汝の罪を洗い清めん。アーアーアーア・・・・ア」
リエットが、ティエリアの賛美歌に聞きほれて、自分も歌いだす。白い喉から、高いソプラノが流れ出す。
「うっは、お前歌へたくそ!」
「うっせぇ!」
リエットは、分厚い聖書でロックオンをボコボコにした。
「アーアーア・・・・アーア (>'A`)>ア゙-ッッ!!」
「ちょいまて!今、なんか違わなかったか?なんか、変な顔文字みたいなのが見えたぞ」
賛美歌、ホワイトオラトリオは言霊でもある。言葉が形になって、流れるのだ。目に見える言葉の歌。
「 (>'A`)>ア゙-ッッ!!」
「そ、それだ!新しい!!」
「 (>'A`)>ア゙-ッッ!!」
「すっげぇ!どうやってんの?」
「こうだよ!」
リエットは、ロックオンに浣腸した。ブスっと、突き出した二本の指で。
「・・・・・ (>'A`)>ア゙-ッッ!!」
ロックオンがもだえる。そして、地面に沈んだ。
ロックオンはちゃんと賛美歌の言葉の一つを形作った。
無理やりなんだけど。
「右に(_´Д`) アイーン 左に(´Д`_) アイーン 」
起き上がったロックオンは、踊りだす。
「ちょ・・・・ロックオン?しっかりして」
「右に(_´Д`) アイーン 左に(´Д`_) アイーン 」
「ロックオン!」
「 (>'A`)>ア゙-ッッ!!」
「ちょ!!」
フェンリルは、地面を引っ掻いてげらげら笑っていた。

「苦しいのにゃ・・・ロックオン、ついに大腸菌が頭にまわったのにゃ!!」

「(´ ▽`).。o♪♪ ホゲ〜」
「しっかりしてください!!」
「ぎゃははははは!!ネイ、最高だぜ!!」
リエットは、カメラを取り出して、くるくるパーになったロックオンの姿を写真に収める。

まだ、ホワイトオラトリオの賛美歌は続いている。
出す言葉は、形となって世界に刻まれる。
「(V)・¥・(V) 」
「あ、それかわいいかも」
ティエリアが、形になった言霊に手を伸ばす。
「(V)・¥・(V) バルターン」
「(V)・¥・(V) ですか?」
ティエリアも真似してみた。
「( ̄ー ̄)ニヤリッ」
ロックオンは、不適に笑う。
でも、顔文字だった。
「└(゚∀゚└)ハッスル!ハッスル!!(┘゚∀゚)┘ ハッスル!ハッスル!! 」
ロックオンは踊り続ける。
「コノコノォ♪ (">ω<)っ))」
ティエリアを抱擁して、一緒に妙なダンスを始める。

「けけけけけけにゃー。けけけけけけにゃー。 (>'A`)>ア゙-ッッ!!・・・・うつったにゃーー!!! (>'A`)>ア゙-ッッ!!なおらないにゃーー!! (>'A`)>ア゙-ッッ!!」
笑い転げていたフェンリルも、一緒になって踊りだす。

「( ´Д`)だめだこいつら・・・・俺の魔法、ききすぎちまった。 (>'A`)>ア゙-ッッ!!」
リエットは、ロックオンに浣腸した時、詠唱も呪文も破棄して魔法を使った。
それは、神の祝福の魔法の一つ。
悲しみに沈んだ心を愉快にする魔法。何故か踊りだすのだ。魔法の名は「顔文字ロンド」
ホワイトオラトリオの神秘的な賛美歌、美しい創造の女神アルテナの虚像が、汗を流す。
がんばって、賛美歌を歌っているのだが、踊って歌う二人と一匹の迫力に負けていた。ちなみに、ホワイトオラトリオの魔法の効果で、変な顔文字も美しい賛美歌の言葉と一緒に世界に言霊となって流れ落ちていく。

「みんなで・・・・」
リエットが、踊る二人と一匹に混じって、ポーズをとって、カメラのシャッターを切った。
かけ声は。

「「「「 (>'A`)>ア゙-ッッ!!」」」」

だった。
美しい女神の虚像は、しまいにはしくしくと泣きながら賛美歌を続ける。
ここまで神をこけにするハイプリーストは、そうそう世界にはいない。
「げははは!!いいな、五億万リラの借金、四億九千九百九十九万リラにまけてやってもいいわ」
たった一万リラしかまけないあたり、まさに守銭奴。
一万リラまけてもらったところで、はっきりいってかわりない。




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