この閉ざされた世界で「愛された証」







18R
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「ふっ・・・・・」
優しい愛撫が全身に降ってくる。
こんな経験ははじめてだ。ライルとキスしたことはある。でも、それだけ。それ以上はされたことがない。
これから、私は純潔ではなくなるんだ。
そう思うと、ティエリアの大きな瞳からまた大粒の涙が溢れてシーツに染みをつくる。
「怖いか?」
「怖い・・・・」

「なら、しっかり俺の首に手を回しとけ」
「はい・・・・」
言われた通り、首に手を回す。

ニールは平らに誓い胸を何度もなで上げ、舐めあげる。
何度も何度も。
「あっ」
輪郭を確かめるように優しくキスされた。
「キス、うまいね」
「そりゃまぁ・・・一応、女何度も抱いてきたし」
「嫌、ですか。私、女じゃないから」
「や・・・そうでも、ないぜ」
しっとりとはりつくような絹のような手触りの白い肌。白い雪を思わせる。
白雪姫の肌って、こんな風に白かったんだろうかとかばかなことを考えながら、首筋に顔を埋める。
「もっと、キスして・・・・」
「ああ・・・」
求められるままに、何度もキスを繰り返す。
石榴の瞳には、涙が浮かんだままだ。
やっぱり、怖いのだろう。
「お前、大丈夫か?愛してもいない相手に抱かれたら、中性って壊れるんだろう?」
「大丈夫。きっと、大丈夫。だから、あなたを選んだ・・・・・ライルって、呼んでもいい?」
「ああ、いいぞ」
「ライル・・・好き・・・・」

ニールは目を細めた。
始めてだというのに、なんというのか。始めてというかんじがしない。だからこそ、中性なのだろうか。
神に愛された子。中性。
「く・・・・」
狭い秘所に指をさしいれると、流石のティエリアも眉を寄せた。
「なるべく痛くしたくないから、固くなるな。ほぐさないと、痛いのはお前だぞ。香油も、濡らすための油も何もないんだから」
「分かってます・・・・」
ぐちゃぐちゃと中をかきまわしてみる。
女と違って、本当に狭い。
女なら、ある程度秘所をいじっていれば自然と濡れてくる。たとえ嫌でも。体が反応するのだ。
「濡れないのか、やっぱ」
「わかり、ません・・・・何を!」
足を抱えられて、下肢に顔を埋められ、ティエリアが驚いた。
「濡れないなら、濡らすしかないだろ」
「やぁ、だめぇええ」
秘所に舌が入り込んでくる。
何度も何度も、中をかきまぜるように舌がえぐりこんでくる。
「あ、あああ・・・」
ティエリアは、感じたこともない快感にシーツをきつく掴んで、涙を零した。
こんな、こんなことになるはずは。
ただ、痛いだけの行為だと思っていた。

「お、感じてるみたいだな」
「は、あああ」
「ふうん、感じるところは女と同じなのか。変なの」
女衒の名にかけて。
そんなことを、ニールは思った。
「ううん、あ、あ!」
指をつかってさらに追い立ててやると、ティエリアの背がしなった。
感覚で分かる。いったのだと分かったが、手加減はしなかった。さらにせめる。
「あああ、うぁぁぁあ!」
ぬちゃりと、秘所が僅かだが濡れてきた。
それでも愛撫の手はやまない。執拗に秘所を指でかき混ぜてやる。

「きて・・・ライル・・・・」
しっかりとしがみついてくるティエリアの足を肩に抱えて、ニールはその場所にすでに猛っていた己を埋め込んでいく。
「あああ、うああああ」
みしみしと、裂かれていくのが分かった。
その場所からは、女が処女を失ったのとは比べ物にならないほどの鮮血があふれ出す。
後ろを使っているようなかんじがした。それに似ている。
本来、中性の秘所は女のようにできていないのだ。そう、SEXするための場所ではない。ただ、そこにあるだけの器官。
「うう、ううう」
「大丈夫か?」
「ライル、ライル」
しがみついてくるティエリアが愛しいと思った。反面、自分の名ではなく憎い弟の名を呼ばれることに苦痛も感じた。
「ライルじゃねぇ。ニールって、呼んでみな」
「あああ、ライ・・・・ニール!」
必死にしがみついてくる相手の秘所の奥まで突き上げて、何度な内部を血を潤滑油がわりに出入りすると、ニールは果てた。

ぽわと、白い光がティエリアの額に浮かぶ。
「おい、やべ・・・壊れるなよ、おい、ティエリア、ティエリア!!」
中性が壊れる時、額に白い紋章が刻まれると聞いた。
男の精を受け入れたティエリア。
もう、純潔ではない。

神の子は、汚された。
ニールによって。

額に、白く光る紋章が浮かんで・・・・そして、蒼くなって消えた。
額に刻まれたのは神の子の証である、蒼い紋章。
それをみて、ニールは安堵した。
ティエリアは、壊れなかった。
壊れるといっても、自我を失うのではなく、寿命が短くなるだけなのだが。
だが、それが一番の問題なのだ。壊れてしまえば、20年と少ししか生きられない。つまりは、あと10年も生きられないということ。
ニールはそれが怖かった。
ずっと、このままでいてほしい。
ティエリアでいてほしい。生きてほしい。そう思った。

ティエリアは意識を失っていた。
風呂場で綺麗にしてやって、ニールは馬車を呼ぶと、ティエリアを乗せて吉原まで出かけた。


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