居候







日本にまた下りる。
「おーい、飯できたぞー」
「はーい」
「・・・・・・・・・」
「刹那、笑顔笑顔」
マイスターの休日。トレミーに過ごすはずが、日本に下りた。
行き先は経済特区東京にある刹那の家。
ガンプラがずらりと並ぶ棚を見ると、刹那の家だなぁとしみじみ納得する。刹那の部屋にもガンプラやらプラモデルが、とにかくガンダムに関連する書籍やらが山のように積まれている。
刹那の家も、トレミーの刹那の部屋と遜色おとらない・・・・ガンダムバカの住む家になっていた。

キッチンで、白のエプロンをつけたロックオンがカレーを皆の分よそって、テーブルに置く。
アレルヤもきている。
椅子は5つ。
刹那、ティエリア、ロックオン、アレルヤ・・・・そしてジャボテンダーさん。
ティエリアはいそいそと、ジャボテンダーを椅子の上におくと、水の入ったコップをその前において、あどけなく笑う。
「日本の水道水はカルキ臭いので、特別にアルプスの天然水を買ってきました。ジャボテンダーさん、どうぞ心行くまで飲んでください」
コップの隣には、苺が盛られた小皿。
ジャボテンダーは無論飲むことも食べることもできない。
その水は結局最後はティエリアが飲んで、苺もティエリアが食べるのだ。
でも、ジャボテンダーに用意することは忘れない。
「俺は・・・・アレルヤとティエリアは招待したが、ロックオン、お前は呼んでいない!」
びしっと指をつきつけると、ロックオンはカレーの入った鍋を捨てようとする。
「待て、何をする!」
「俺のつくったカレーなんて食いたくないんだろう?」
「食べ物を捨てるなんて言語同断だ!!」
無論、ロックオンは捨てるきはなく、捨てるふりをしただけだ。
「刹那もロックオンのこと大好きなのに。素直になりなよ」
アレルヤの言葉に、刹那は首をぶんぶんふる。
「好きじゃない!こんなじゃがいも男!」
「刹那、かわいいなぁ」
ロックオンが、刹那にデコピンをする。
「何をするか!」
「お前みたいな弟欲しいなぁ」
「もう弟みたいなもんじゃないの?」
アレルヤが、刹那の頭を撫でる。
「そうだなぁ。ははは」
「私は?」
ティエリアは自分はどうなのだろうと首を傾げた。
「ティエリアは特別。俺の恋人だから、嫁さん」
「そうか。私はロックオンのお嫁さんか」
満足そうに嬉しそうなティエリア。
「子供は・・・・アレルヤと刹那?私よりアレルヤは年上だぞ」
「まー。家族構成をつくるとしたら、そうなるかなぁ」
「ティエリアは渡さない!ティエリアの旦那は俺だ!!」
スプーンを両手に、ロックオンと攻防戦を広げる二人。

「はいはい、二人ともバトルするなら食事のあとでね」
みんなでカレーを食べる。
ロックオンは、カレーにマヨネーズをかけた。
「う・・・・」
「なんてことを・・・」
「ロックオン・・・・」
「え、おかしい?ケチャップのほうがよかった?醤油?おれいろいろかけて食うんだけど」
ほんとにいろいろケチャップからソース醤油までけていく。

「えぐい。皆、リビングルームで食べよう。ロックオンのカレーを見ちゃだめだ」
「そうする」
カレーの皿をもって移動する二人。
残されたのは、ジャボテンダーとティエリア。
「ティエリアは、いかないのか?」
「私は、どんなあなたでもうけいれます。平気ですよ」
二人は笑顔で雑談しながら、カレーを食べていく。
やっぱり、ロックオンの分の苺まで、結局ティエリア食べてしまったとさ。