魂の重なる場所「魂の邂逅」







「マザー、泣かないで」
「マリア・・・まさか、君まで?」
「ごめんなさい、マザー。マリアは、マザーの子であると同時に、この世界には存在してはいけない次元の子でした」
「いやだああ」
首を左右に振って、現実から逃れようとする。
涙がいくつも溢れ、床に滴る。
「ママ・・・愛しています。パパも愛しています。マリアは、人の子供として生きることができて、本当に幸せでした」
「マリア・・・」
ニールが、マリアを抱きしめる。白い翼がは透けており、抱くことになんの障害もなかった。
「パパ、一緒に還りましょう」
「マリア、ニール!!」
錯乱しかけるティエリアを、ニールがしっかりと抱きしめる。
「ティエリア、愛しているよ」
「僕も愛しています。愛しているというのなら、僕を置いていかないでください」
ニールは首を振る。
「俺はもう、7年以上も前に死んでるんだよ、ティエリア」
「ニール!!」
ペタンと、ティエリアがその場に蹲った。
「こんな現実・・・僕はいらない!!」
髪を振り乱すティエリアに、ニールは口付ける。
「僕は、また一人に・・・・孤独になるというのですか!」
「いいや」
「ニール?」
「今回ばかりは、俺も我侭を通す。ティエリアを連れて行く。末期ガンなんだろう?もう永くないそうだな」
「知っているのですか」
「まぁな」
「ニール!この者は、まだ生の時間がある。それを削り取る気か!」
イフリールが怒る。
「ティエリアに、一人で、孤独に生きろと?」
「それは・・・・」
イフリールが炎のような瞳を伏せた。
「だが、まだ生をある者の魂を奪うことは我らの定めで禁じられている。もっと上位天使でもない限り、魂を攫うことはできない」
「私たちよりも上位の次元存在はいるわ。ティア」
「にゃあああ」
名を呼ばれて、猫が姿を現した。
「ティア・・・いいえ、ジブリール。どうか、ティエリアの魂を、ニールと共に連れていくのを許してもらいたい」
ロシアンブルーの猫は一度震えると、絶対的な美貌をもつ美女に変わった。
「それはアズラエルの仕事だろうに」
「私たちの監視役として降りてきたのは、あなたの意思よ」
「マリア。人の子となったことで、情が移ったか」
「あなたも、一度は人に恋したことのあるみ。その魂をさらっていったあなたになら、分かるでしょう」
「・・・・・・・・全く、我ら父にばれれば、皆そろって堕とされるというのに」
マリアが顔を輝かせた。
イフリールも頷く。
マリアの白い翼が、イフリールの炎の翼が、ニールとティエリアを包み込んだ。
ニールとティエリアは、互いに抱き合ったままだ。そのまま、昇っていく。
遥かなる高みへと。
はるかはるか、人が届くことのできない場所へと。


エデンからは、いつも美しい少女の歌声が響くという。その少女の隣には、エメラルドの瞳をした青年がいつもそっと寄り添っているのだという。
その歌声をきくのが、天使たちの楽しみだった。


そのまま、時は悠久に過ぎ去る。


「あの、あなた、どこかでお会いしたことがありませんか?」
石榴の瞳をした少女が、同じクラスで席が隣になった男子学生に問いかける。
絶対的な美貌を持った少女。
問いかけられた少年は、デジャブを味わいながら、答える。
「ティエリア?」
「・・・・・・・・・・ニール?」
魂の、邂逅。
そこからまた、新しい物語がはじまる。
悠久の時をへて、再びめぐり合った魂。
それはまた、別のお話。

               魂の重なる場所 The End
                                         presented by Masaya Touha
                                         悠久の時を経て、また出会う。
               再び、愛の旋律を奏であうために


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朝から昼になった。
今回は〜。バッドエンド?
いやこれはグッドエンド?
まぁ、残してはいかないよってことで無理やり連れ去っていった。
数百年して転生して、まためぐり合うよって話。
マリアはAIマリアのマリア。イフリールも同じAIのイフリール。
夢の形をとらずに。でもやっぱ天使ワールド。
いきなり死んだニールが蘇りました。・・・・設定に無理がありすぎなので、天使の力で。。。
それが、禁忌でもとは少し違うかんじに。ニールは生きてると信じ込んでる状態で。
最後はニールがティエリアの魂をさらう、っていうエピローグだったんだけど、まぁいろいろつけたしで。
文章が簡素すぎますね。ごてごてしてるのも嫌だけど・・・。
5時間くらいしか執筆にかかってないわ。