19話補完小説「復活の序曲」







「あれ・・・・僕、どうしたんだろう?」

気づくと、アレルヤは格納庫にいた。
さっきまで、自室にいたはずなのに。
どうしたんだろうか。最近、時折意識が途切れる。それも、突然なんの予兆もなしに。

「はははは。変わらずアレルヤはお子様だなぁ。でも帰ってきたぜ。愛してるって神様に届いたのかぁ?けけけけ、まだ気づかないなんて、魂の双子失格じゃね?」

ハレルヤが、オッドアイの金色の光を強めて笑う。

アレルヤの意識と共有していない。今は、完全に別人格として成り立っている。

いずれまた、アレルヤと融合する時がくるだろう。

「てめぇは、マリーを手に入れたんだな。でも、お前は、俺が守るから。守る、から・・・・」

格納庫で、アリオスの機体を見上げる。

これが、今のアレルヤの機体であり、ハレルヤの機体でもある。

ほら、耳を澄ませば聞こえてくる。

復活の序曲が。

アレルヤが、ハレルヤに気づくのはいつだろう?

復活の序曲が完成するのは、いつだろう?

誰も知らない。

ハレルヤにも、アレルヤにも分からない。