スキーでひゃっほい番外編「ジャボテンダーさん」







「ただいま、ジャボテンダーさん!」
ティエリアはトレミーに帰ってくるなり、お気に入りのジャボテンダーの抱き枕を抱きしめた。
「今回はお留守番にさせてしまって申し訳ありません。次回からは、また一緒に旅をしましょう」

「嬉しいジャボ」
ロックオンが、ジャボテンダー抱き枕を受け取って、まるで人形遊びするようにティエリアにジャボテンダーで話しかける。
「ロックオン・・・・恥ずかしくないのですか?」
「ええっ!?」
いきなり真面目に返されて、ロックオンは焦った。

だって、こうすればティエリアの幼い心は喜んでくれると思ってやったのだ。
「ジャボテンダーさんの声真似、似てません!ジャボテンダーさんは、語尾に針万本!とつけるのです。たとえば、おはようなら、おはよう針万本!のように!!」
力説するティエリア。

ロックオンはティエリアの頭を撫でた。
「今度は私もいきたい針万本!」
「完璧です!凄いです!流石リーダーですね!」
きらきらと輝いた目で見られたが、どれも関係ない気がする。

「ティエリアお腹すいてない針万本?」
「すいてきました〜。何か甘いものが食べたいです・・・・」
ひたすら裏声でジャボテンダーを操るロックオンはある意味不気味だ。
「俺が、今からクッキー作るから。一緒に作るか?」

「はい」

ティエリアは、星屑のような笑顔をふりまくのだった。

「ジャボテンダーもティエリアが喜んでくれて嬉しい針万本」

その光景を、ちょうどティエリアに書類を渡しにきた刹那が、ロックがかかっていないことをいいことに、声もなしで入ってくる。刹那は時折、ティエリアの部屋を無断で訪れる。ティエリアも、それを拒否したりしない。

ばっちり、見られた。
ロックオンの顔から血の気が引いていく。

「いや、刹那、これは違う針万本・・・」
すでにくせがついてしまっている。痛々しい、いっそここまでくると。痛々しすぎる。

バサバサバサ。
手にもっていた重要書類を落として、刹那は部屋を飛び出してかけだした。
アレルヤの部屋に、見たこと全てを話すためだ。無論、かなり話の内容は誇大妄想のように、刹那のいいように変わっていた。

「俺・・・・また、終わったかも・・・終わったな針万本」
「ロックオン。どんなに人間として終わっていても、僕はあなたを愛していますから」
にっこりと、ティエリアが隣に寄り添ってくれる。

ティエリアが傍にいてくれるなら、また変な噂がたっても別にいいかと思うロックオンであった。打たれ強くなくちゃ、個性派ばかりはそろったガンダムマイスターのリーダーなんてやっていけない。

ジャボテンダーが甘いピンクの空間に、針万本の攻撃を二人したそうにベッドで寝そべっていた。

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「スキーでひゃっほい」でジャボテンダーがいない!といわれ、読み返してみればいないぞなw
なので、特別番外編。
ミホリ様へ。拍手コメントありがとうございました!レスは、また明日にでも。