花見でひゃっほい5







「さて。飯は食べたしあとはどうするかな」
「もう少し、桜をみていたいです」
ティエリアは桜の花が気に入ったようで、ずっと眺めていた。
「ここにカラオケマイクがある。歌おう」
刹那がカラオケマイクを取り出した。
刹那は、アレルヤ、ティエリア、ロックオンが止める前に歌いだしてしまった。

ああ〜俺はガンダム俺はガンダム
ガンダムマイスター
俺のガンダムはエクシア
それはそれはとても強い
俺はガンダム俺はガンダム

歌の途中でロックオンのハリセンがうなり、アレルヤが刹那の口を塞ぎ、ティエリアが周囲の様子を探る。
「バカかお前は!機密事項歌ってどうする!」
素晴らしい音痴に倒れそうになりながらも、焦りまくった。
周囲の人は泡を吹いて倒れている。
ロックオン、アレルヤ、刹那、ティエリアがガンダムマイスターでCBであるということは気づかれていないようだった。なぜなら、刹那の歌の「ああ〜」の部分でみな気絶していたから。

解放された刹那は、ゴホンと咳払いをすると違う歌を歌った。

ああ〜俺の夢は世界征服
世界征服してみんなターバンつけろ
ターバンいいよターバン最高
世界征服したら一度でいいからこう呼ばれてみたい
ターバン伯爵 ターバン伯爵
ホゲ〜ホゲ〜〜ホゲア〜〜
ホゲゲゲゲ〜ホゲ〜のホゲ〜

意味不明の歌を歌い終わる。
「ふむ。今日もすばらしい美声だ」
満足げにカラオケマイクを手放すと、アレルヤは死体となっていた。地面に「刹那」とダイイングメッセージが書かれてある。
「僕はもうだめだパトラッシュ・・・・ああ、おじいさんが迎えにきてる・・・」
ティエリアは錯乱している。
ロックオンは完全に頭の線がいかれてしまって、「シェー」をしたあと、「コマネチ」「アイーン」を繰り返していた。
「シェー!コマネチ!シェー!アイーン!コマネチ!シェー!アイーン!」

パチパチパチパチ。

突然の拍手に、刹那は照れる。
「どうも」
拍手した相手は、なんと何故ここにいるのかと聞きたくなる、グラハム・エーカーだった。
「お前は!」
「少年!俺のハートを掴む歌、しかと聞かせてもらった。いざ、結婚のための既成事実を!」
グラハムはばっと服を脱ぐ。
金色のふんどし一丁の姿で、ふんどしの中央には「少年命」とかかれてあった。
襲い掛かってくるグラハムに、刹那は押し倒された。
「少年。ハァハァハァハァ」
荒い息のグラハムに、刹那は今まで感じたことのない恐怖感を味わった。
「少年、さぁ全てをさらけだすのだ。少年よ、愛し合おうではないか!この美しい桜の木の下で!」
「うわああああ、ロックオン、ティエリア、アレルヤ!!」
「ハァハァハァ。なんて滑らかな肌だ少年!日に焼けた褐色の肌が健康的だぞ少年!」
グラハムに、ターバンを奪われる。
アレルヤは死んだままだ。
「ティエリア!」
ティエリアのほうを見ると、どこからか迷い込んできた犬に向かって、パトラッシュと叫んで泣いている。
ロックオンは「シェー」「コマネチ」「アイーン」をくりかえしていて絶望的だった。



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