こーら!リエット!!」 ポカリと、闇から現れたエターナルヴァンパイアが、リエットの頭を殴った。 「いってえええ!何しやがる!!」 リエットは、現れたエターナルを聖書で殴った。 「いたひ」 「こらウエマ!遊んでやんねーぞ!」 「ごめんなさい。遊んでください。拾われないんです」 そのエターナルヴァンパイアは、リエット・ルシエルドの親友であった。 皇帝から許しをもらってリエットの護衛につく、帝国騎士、貴族であった。普通の外見をしているが、性格がかなりおもしろくて、「顔文字ロンド」の魔法を作り上げたのもこのウエマというエターナルの帝国騎士だ。 昔聖職者をしていて、それから帝国騎士になった。 神聖魔法は、かなり自由があって、自分で簡単な魔法なら作りだすことも可能だった。 踊るロックオンとティエリアとフェンリルに、解除の魔法をかける。 「汝らの魔法を神は解除したもう。カウンター顔文字ロンド」 詠唱は普通なのに、魔法の呪文がおかしかった。 ホワイトオラトリオの魔法はすでに消えた。 「右に(_´Д`) アイーン 左に(´Д`_) アイーン 」 カウンターの魔法なので、跳ね返す。 ちょうどいい的、親友のウエマがいたので、リエットはその帝国騎士に魔法を跳ね返した。 「└(゚∀゚└)ハッスル!ハッスル!!(┘゚∀゚)┘ ハッスル!ハッスル!! 」 「あー。アホみてー。だから拾われねーんだよ、てめぇは」 リエットは頭をかきながら、元に戻った二人と一匹を見て、そろそろ頃合いだと思った。 「楽しかったぜ、ネイ、ティエリア、フェンリル!また会おうぜ!!」 「あ、もういってしまうのですか?」 「ああ、俺はこのウエマと世界中を旅して、ヴァンピールを元に戻してるんだ!この国のヴァンピールの患者はもうあらかた治したし。隣の国にいくわ〜。あ〜。でももうちっといたいかな?まぁ、ちょっとウエマと聖教会にいってくるわ。ヴァンピールの患者が何人がきたらしいから」 帝国騎士のウエマが、ヴァンピールの患者がどこの聖教会にいるのか使い魔を送ってもらって情報を管理する。リエットのパートナーだった。 ちなみに、彼は立派な帝国騎士なのに、拾われない。帝国騎士は皇帝から任を解かれた者は自由となり、自分が警護する者を自分で選ぶ場合がある。ずっと十年間も拾われなくて、ぼへーっとしていたウエマを拾い、親友として自分の身の回りの警護を任せるようになった。 「 (>'A`)>ア゙-ッッ!!」 ウエマは叫ぶ。ハイプリーストのホワイティーネイに引きずられながら、ティエリアとロックオンとフェンリルに別れを告げ、白い天使のような翼を広げると遠ざかっていった。 「ああ・・・・なんか、嵐のような人でしたね」 「・・・・・・・うう、くそ、五億リラから一万リラだけまけてやるって。五億リラも返せるかよ!」 「ロックオンのバカ!」 ティエリアは、ロックオンに往復ビンタをする。 「借金なんて最低です!ちゃんと、自分で返してくださいよ!相手は百年も待ってくれるって言ってたんですし」 「あー。まぁ、気長に株でもしながら稼いで返すわ」 「株はだめです!また失敗するんでしょう!?」 「う・・・・・まぁ、気長にな」 ティエリアに舌が絡むくらいのキスをして、ロックオンはナイトメアを呼び出すと、フェンリルを頭に乗せて、ホームに帰還する。 そのまま、ティエリアは協会に対象駆除の報告と灰を提出した。 「そうか・・・・ありがとう、ティエリア・アーデ」 長は、涙を流してその灰を受け取ると、カプセルを大切そうに天井の光に当てる。 「シェゼル・・・・・私を許してくれ。お前を救えなかった私を。こうするしか、方法はなかったんだ」 長の涙が、人口の光で照らされて零れ落ちる。 「長・・・・」 「ああ、ティエリア・アーデ。もういってよいぞ。ありがとう。私は、大丈夫だ」 長は、ダークエルフである。闇の属性をもっているが、家族を大切に思う気持ちは人間と一緒。それはヴァンパイアも同じ。 「シェゼルを血族にしたロードヴァンパイア、お前を私は許さない」 長は、一人になった部屋で、息子を血族にしたロードヴァンパイアに憎しみをぶつける。 だが、共存地区にすまうロードなので駆除はできない。人と共存を選んだロードを殺せば、他の共存地区に住むヴァンパイアが反乱をおこして、人間を襲いかねないのだ。 違う種族同士が住む共存地区は、平和とそして壊滅と紙一重で成り立っているのだ。 NEXT |