永遠の絆「愛する覚悟、愛される覚悟」







「ティエリア」
部屋に戻ると、ティエリアは目を真っ赤にはらして泣き続けていた。
「ロックオン?僕は、もうあなたにはいらない?」
「いいや。お前を愛し続ける。さっきはすまなかった。ひどい言葉をいって、お前を傷つけた。お前が人間だろうが人工アンドロイドであろうが、俺にはかんけーねぇ。俺は、覚悟してお前を愛する。お前を最後まで、たとえどんな結末を迎えても、お前を愛し続ける」
「信じて、いいのですか?」
「ああ。信じていいよ」

ティエリアは、立ち上がってロックオンに思い切り抱きついた。
「怖かった。あなたが、僕の傍からいなくなるのかと。捨てられるのかと思った」
「捨てない。お前の傍で、お前を愛する」

二人は、唇を重ねる。

愛とはカルマである。愛とは罪である。
けれど、愛には祝福もある。
二人は、互いにカルマを背負いながら、愛し続け、歩み続ける。

「ロックオン。愛しています」
「俺も愛してるよ、ティエリア」
ティエリアは、ロックオンの隻眼の瞳に口付ける。
「は・・・あ」
露になる白い肌に口付けて、自分のものだという所有の証をつけていく。
輪郭を辿るように、優しく優しくなで上げる。
「うう・・・」
「苦しい?」
「大丈夫・・・・」
ティエリアは大きく息を吸った。
クリアになったロックオンの背中に爪をたてる。

セクサロイドではないティエリアには、この行為は無意味であるし、快感など一切与えない。
でも、それでもよかった。
ロックオンの愛の証を受け入れられるなら。

「んん・・・・」
舌が絡むくらいの深いキスを何度も繰り返す。
何度も、何度も。

全身が溶けそうなくらいに優しいキスが、繰り返される。
「あ・・・・」
ティエリアの白磁の肌を、ロックオンが啄んでいく。
鎖骨の位置にキスマークを残して、肩甲骨に噛み付いた。
「ちゃんと・・・・心臓、鼓動うってる」
「レプリカの心臓です・・・なくても、平気な・・・あ」
心臓の位置にキスをされた。

「は・・・あ」
また唇を唇で塞がれた。
何度も、そうして優しく肌を重ねあっていた。
「ロックオン?平気ですか」
「うん。大丈夫」
「でも、このままではあなたが苦しいのでは」
「俺はいい。このまま、眠ろう」
ティエリアとロックオンは、体を繋げることは結局なかった。
ティエリアにそういった行為は不向きである。
ロックオンは、それを考慮した上で、最後まですることはなかった。

愛しているから、愛されているから。
覚悟はある。
愛で壊れる覚悟も、愛で壊す覚悟も。

二人の愛は、なんて脆いのだろうか。
まるで硝子で作り上げた揺り篭のようだ。

二人はまどろむ。
二人の意思とは関係なしに、世界は、変革の時を迎えようとしていた。



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