18禁 ******************* 「あ、あああう」 ティエリアの背中が弓なりに綺麗に仰け反る。 白いシーツを掴む手。 足が、溺れるようにシーツの波の間を浮かんでは沈んでいる。 「大丈夫?」 「あ・・・・だい、じょうぶ。ねぇ、もっと・・・」 「参ったな・・・・」 緩慢なペースで体をあわせるには、ロックオンの体力を消耗する。 「大丈夫。もっと、激しくても、大丈夫。壊れないよ。僕は、壊れないよ。あなたがいるから、もう壊れない」 「・・・・・・・っ、ティエリア!」 エメラルドの瞳から、涙が溢れた。 どうか、神がいるというのなら、俺はどうなってもいいから、ティエリアを助けてあげてください。 この無垢で幼い魂を、どうか。 「はぁっ・・・もっと、もっと奥まで・・・・」 求められるままに、ティエリアの体を貪る。でも、どこまでも優しく。 愛撫を忘れない。 「あ、そこ弱いの」 耳を甘く噛むと、ティエリアがすすり泣いた。耳が弱いのは知っている。弱い部分は全部、ロックオンが知っている。胸を撫でるようにすることも、背骨を唇で這われるのも、肩甲骨を甘く噛まれるのも、足の指を舐められるのも、口に手を入れられて舌を弄ばれるのも。ティエリアのいいところは、弱いところ。 胸をなで上げて、背骨にそって唇を這わせ、GN粒子の色を放つ天使の紋章に優しく噛み付き、足の指を口にふくんで、太ももをなであげ、全体のラインを確かめるように優しく手を這わせる。 「ん、いあっ」 きゅっと、中が締まった。 内部を苛めるように、何度もいいところだけを突き上げる。 「あ、はっ・・・・きもちよさすぎて、変に、なりそ・・・」 奥までと誘われるままに、ティエリアの奥へ奥へと入る。 「もっと、奥まで・・・」 「でも、これ以上は・・・」 「もっと・・・きて」 力をいれたティエリアが、さらに奥へとロックオンを導く。そこで、はじめて違和感を感じた。ティエリアのこの器官には、女性器はない。奥は行き止まり。これ以上、奥にはいけないはず。 ずるりと、その中まで・・・・あるはずのない場所まで入ると、ロックオンは果てた。 「満たして・・・・あなたで、満たして」 求められるままに、何度も体を繋げた。 違和感も、その執拗な熱によって、思考がずるずると溶けていく。 「愛してる」 ティエリアは、ロックオンの眼帯をしている右目にキスをする。 そして、泣き出した。 「ティエリア?」 「もう、しないで。もう、こんなことしないで。僕も、もうしないから。バカなこともうしないから。だから、もうあなたが自分を傷つけるところなんて見たくない」 「約束する。もう、二度としない」 「ありがとう」 砂漠は、雨が降れば花が咲く。 そう、これは愛というなの雨だ。 ティエリアの脳に広がっていく、砂漠という名の記憶障害は雨にとけて、オアシスとなる。 オアシスは、命を呼び覚ます。 「ん・・・・だめ、勝手にぬいちゃ」 「簡便してくれ」 流石のロックオンも、笑ってごまかすしかなかった。 ティエリアは、砂漠からオアシスになろうとしている。 その日は、朝まで互いを貪りあった。 そして、疲労しきって二人に丸一日眠りこけた。 NEXT |