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あああ・・・・せっかく私が丹精こめてつくったTHEグラハムチョコ像が台無しだ・・・・勿体無い」
刹那が教室に戻った頃、グラハム教諭は粉々に崩れた力作のグラハム裸像チョコの残骸をかきあつめて・・・・ちょっと思案して、それを食べ出した。
「もきゅもきゅ・・・・ううむ、絶妙な甘さと濃厚なカカオの香りの・・・・・ゴブッ!!」
グラハムは忘れていた。
刹那が食べてくれるように、愛を愛をこめて自分の愛のエキスの白い体液を混ぜていたことを。
「ぎょわああああ食べちゃった、食べちゃった!!エンガチョ!!!」
自分でエンガチョとかいうくらいなら、そんなもの人に食べさせようとするな。
「仕方ない、このチョコを溶かして再び勝負だ!!!」
グラハムはスケスケの特種スーツを身に纏い、家庭科室に去っていった。
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その頃、刹那は視聴覚室に移動していた。
常に警戒して、猫のように毛を逆立てている。
「おい、刹那」
「死ね!!」
「ぎゃああああああ!!」
ライルがポンと刹那の肩を叩くと、刹那は威嚇の声をあげて銃をライルに向けた。
「なんだ、ライルか・・・・」
「お、お前学校にまで銃もってくんなよ!」
「護身用だ。銃でもあいつは死なない」
「まぁ、確かに・・・・・」
みんな納得した。
変態はちょっとやそっとじゃ死なない。今までの経験からくる言葉だ。
毒物を混ぜた菓子を食わせても死なないし、屋上から突き落としても死なないし、全身を蜂の巣にしても死なない。一体どうなっているんだろうか、グラハム教諭か。
いやそもそも、そんな変態のフルチンがあだ名のグラハム教諭を未だに教師として雇用し続けるこの学園もどうなっているんだろうか。
ティエリアとリジェネが嘆願で解雇を理事長に願いでたが、却下されたほどだ。
たくさんのわいせつ罪やらいろんな罪状でしょっぴかれている事実をつきつけても、なぜか雇用され続け、この私立ガンダム学園に変態として君臨し続ける男、グラハム・エーカー。
視聴覚室でのビデオ鑑賞が終わって、教室にもどってくると、刹那の机に綺麗にラッピングされたバレンタインチョコがおいてあった。
「ひゅーひゅーもてるな」
ニールが冷やかす。
「・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・」
ティエリアとリジェネは、すでに刹那から遠ざかっている。
フリーザの技がナメック星を消し去った、その星が消えるまでの5分間。
壮絶な戦いをした孫悟空のような目をしていた、刹那は。
フリーザが、自分の気を与えた孫悟空に、技を放って結局は玉砕した時の、最後のフリーザを見るような孫悟空の瞳だ。
そう、ドラゴンボールZを・・・・なぜか視聴覚室で授業で見ていた。どんな授業やねん。
誰もがつっこみたかったが、名作をみんな楽しんでみていた。
ちなみに、科目は保健体育。孫悟空のようになれとのアイオン先生の台詞で授業は終わった。
ちなみに、アレルヤは「いつかスーパーサイヤ人になるよ!」とかいって涙を流して感動していた。
アホだ。
マイスターたちは頭は平均的なものから、ティエリアやリジェネのように全国クラスの者、ライルのように赤点に悩まされる者まで成績はさまざま。
でも、みんな仲はいい。
「ねぇ・・・・・はみ出してるよ、刹那」
「ちなみに教室の外からこっち見てるよ、刹那」
ティエリアは、刹那のもっているチョコのラップングされた部分からもさもさと除く、縮れた毛を見て怖がっている。リジェネはビデオカメラを手に、ハァハァと息荒く教室をのぞいているグラハムを指差している。
「ふ・・・・・」
刹那は遠い目をしていた。
縮れた金色の毛。チン毛といわれるものです。いわゆる陰毛ですな。
べりべりとラッピングを破いて中を見る。チョコ全体にチン毛が混じっていた。
添えられたカードにはこう書かれていた。
(私の体の一部を混ぜるているのだ、少年。愛の証だ、さぁいざ私と一つになろう!我輩はチョコである!!)
名作の我輩は猫であるをもじった台詞に、刹那は冷たく嘲った。
「グラハム先生」
「しょ、少年!!はぁはぁ・・・・じゅるるる・・・・」
ビデオカメラをとりあげて、グラハムのチョコを手に、刹那はそれをグラハムに・・・全部無理やり食わせた
「お前が食えやこらあああ!何が我輩はチョコであるだ!この毛のところの白いのチンカスだろお前!?チンカス&チン毛チョコにまみれて死んでしまえ!!」
鼻にもチョコをつめこんでやった。
グラハムは呼吸できなくて、蒼白い顔になって、陸に打ち上げられた魚のようにビクビクと全身を痙攣させてやがて静かになった。
「ニール、これ頼む」
刹那はグラハムのビデオカメラをニールに渡す。
「らじゃ」
ニールはそれを教室の窓から校庭に向けて投げた。ガシャンという壊れる音が遠くで聞こえる。
「・・・・・・・カメハメ波!!」
パン、パァン!
乾いた銃声が響く。。
十分ドラゴンボールZに洗脳されている刹那。意外と子供っぽい部分を残している。いちいち撃つのに技の名前なんていらないだろうに。
「はぁはぁ・・・・お前なんか、界王様も見放す!」
いや、そもそも界王様なんてこの世にいませんから。
「ドラゴンボール全部集めても生き返らないようにしてやる!!」
刹那は、そんな細い体のどこにこんな力があるのだろうかというような勢いで、グラハムを投げ飛ばした。
ボッチャーン。
廊下から投げとばしたので、下のプールにグラハムは落ちた。
「このまま溺死して永遠に消えろ!」
グラハムはプカァと浮かんで、水の上を漂っている。
ちなみに、上はスーツをきちっと着ていたが、やっぱり下半身はふんどし一丁だった。
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