リジェネがPTを去って1ヶ月半。 その間に、PTはダンジョンをいろいろ攻略したり、モンスター退治をしたりで、とにかく刹那の好きなモンスター退治ばかりしていた。最低LVをあげるためだ。EXPを吸ってLVがあがっても、職業はいつまでたってもマスターできず、弱いままだ。皆で協力して倒しあい、皆LVがあがっていた。 刹那(LV90)・・・・・イブルソードファイター。エターナルソードファイターをマスターし、魔剣専門の職業に今ついている。 アレルヤ(LV64)・・・・殴りプリースト(格闘家から、聖職者へ・・・でも、モンクをマスターしたので、肉弾戦で戦う、通称殴りプリ。プリーストの神聖魔法を唱えれるが、通常はMAXHPが低いのでモンクよりも弱いはずだが、アレルヤはなぜかモンクの上位職であるチャンピオンもマスターしたせいで、MAXHPがめちゃ高い。 ニール(LV56)・・・・スナイパー。ガンスリングとガンスリングマスターをマスターして、次の職についた。 ライル(LV55)・・・・引き篭もりニート。ニートをマスターして、悪化していた。 ティエリア(LV99)・・・・・アサシンクロス(アサシンの上位職)とスペルマスター。アサシンクロスとして、俊敏性を活かした接近戦もできるようになった。 「さて。そろそろ、ありふれたモンスター退治も飽きてきたし、ろくなダンジョンもないし・・・王国で手を焼いているという、ドラゴン退治に行こうか」 ティエリアがそう発案した。 「いけるかなぁ。僕たちのLVで・・・・」 アレルヤは不安そうだ。 「ドラゴンなんて。ソロでもいける」 あっけらかんとしたティエリア。 「それはティエリアのLVが99だからでしょ!」 「甘いな。50を過ぎれば、ちまちま、ドラゴン退治の依頼が入ってくる。今回はそれになれるためだ」 「ドラゴンは、うん、いい。報酬金がいい」 刹那は、ソロでドラゴンを倒す剣士、ドラゴンキラーの職業もマスターしている。 刹那の背中の蒼いマントには、なぜかダブルオーライザーの刺繍がしてあった。 「ということで、決定だな」 「ライル、ほらいくぞ。いつまでも引き篭もってないで」 「嫌だ兄さん、俺は外に出たくない・・・・っていつまでやらせるんじゃああ!」 ライルはちゃぶ台をひっくり返した。 「今度こそ!ちゃんとした職業もらってくる!」 「そうだな。おれもイブルソードファイターをマスターしてしまった。転職しよう」 刹那とライルは、二人で転職教会にでかける。 結果。 刹那・・・・ソードマスター。全ての剣に関係する職業をマスターしたものにだけ与えられるもの。 職業でも、その方面の関係をマスターすると、もう一つ職業につくことができる。刹那が選んだのは、ホーリーナイト。剣だけでなく、神聖魔法も使える。刹那は、ダークナイト、ナイトマスターとナイト系をマスターしたあとはクルセイダー、パラディン、ロードナイト、パラディンロードと、神聖騎士をマスターするつもりだった。 ソードマスターとなった者がナイト系の職業につくと、通常の3倍のスピードでマスターできる。 ライル・・・・・絶望した(絶望先生) 「ちょ・・・なに、この絶望した!ああ、もう人生に絶望した!」 ライルは、袴姿になっていた。 「よし、これで準備はいいな」 ニールも転職する。 スナイパーロード。 「絶望した・・・ああ、絶望した!」 冒険者ギルドにまずはいこうか。 ティエリアをリーダーとしたPTは、冒険者ギルドについた。 「お、またか。今度はどんなのをご希望で?」 その冒険者ギルドでは顔なじみになってしまった。違う大陸に移るという手もありだが、ティエリアの経験上、違う大陸に移るとLV85以上でないと受けることができないクエストばかりだ。 まだニールもライルもアレルヤも、80にさえなっていない。 「ドラゴン狩りにいく」 「はぁ?本気かい?」 「本気だ」 「・・・・・絶望した」 「LV99のハイウィザードがやられたって話だぜ」 「知ってる。僕の双子の兄だ。携帯電話でしゃべりながら、戦いの途中で魔力がつきてガス欠になってやられた。回復アイテムをけちって、魔王とバトルした後に挑んだそうだ」 「弔い合戦・・。かたきうちか?」 「まさか。兄は生きているし、ドラゴンが暴れるには理由がある。今回はカイザードラゴンだと聞く。皇帝竜と呼ばれるカイザードラゴンは、ドラゴンの中でもエンシェントドラゴンに匹敵する稀な種類だ。鱗などを目的とした密漁で、住んでいた森を追われたのだろう」 「はぁ。まぁ、がんばれよ」 こうして、PT一向はドラゴン退治へと向かった。 NEXT |