う、うまれた!6







「行きましょうか、ジャボテンダーさん」
いつものように、ティエリアはジャボテンダーとそしてミニジャボテンダーを抱えて、天日干しするためにデッキにでる。

青空。
澄み渡った空気。
ティエリアの歌声が風に流れる。

あ〜ジャボテンダージャボテンダー
子供ができました〜
子供がうまれました
ジャボテンダーは卵生だけど孵化してうむの
まるでまるで、熱帯魚のグッピーみたいに
ジャボテンダーの子供がたくさんほしい
世界まるごとジャボテンダーだらけになったらいいな
あ〜ジャボテンダージャボテンダー
みんなジャボテンダー私もあなたもジャボテンダー

綺麗に澄み渡った泉のような声で、また変な歌を歌うティエリア。作詞作曲、全てティエリアだ。
ロックオンは甲板にジャボテンダーとミニジャボテンダーに挟まれて寝そべっている。
ふあああと、大きな欠伸を一つ。
ティエリアは、10回その歌を歌うと、満足したのかロックオンの隣のミニジャボテンダーを抱きしめて、一緒に甲板の上で寝そべる。
そうしているうちに、ポカポカした天気のせいで二人とも眠ってしまった。

「ああ、いい天気だ・・・・うわあああ、死体!?」
デッキに出てきたアレルヤが、死んだように動かない二人を発見して飛び跳ねる。
「ネテルノ、ネテルノ」
ハロが、アレルヤの周りを跳ねる。
「寝てるのかー。でも、風が強いから風邪ひいちゃうよー」
アレルヤは、自分の部屋から毛布を二枚もってきて、二人にそれぞれかぶせあげた。
ロックオンとティエリアは、しっかり右手をつないだまま眠っていた。
「お幸せに」
アレルヤは、ジャボテンダーにまで毛布をかける。ミニジャボテンダーは、ティエリアが抱いていて、毛布のなかに埋もれている。

ジャボテンダーとロックオンとティエリアは、いつでも幸せです。

NEXT