「さて。飯は食べたしあとはどうするかな」 「もう少し、桜をみていたいです」 ティエリアは桜の花が気に入ったようで、ずっと眺めていた。 「ここにカラオケマイクがある。歌おう」 刹那がカラオケマイクを取り出した。 刹那は、アレルヤ、ティエリア、ロックオンが止める前に歌いだしてしまった。 ああ〜俺はガンダム俺はガンダム ガンダムマイスター 俺のガンダムはエクシア それはそれはとても強い 俺はガンダム俺はガンダム 歌の途中でロックオンのハリセンがうなり、アレルヤが刹那の口を塞ぎ、ティエリアが周囲の様子を探る。 「バカかお前は!機密事項歌ってどうする!」 素晴らしい音痴に倒れそうになりながらも、焦りまくった。 周囲の人は泡を吹いて倒れている。 ロックオン、アレルヤ、刹那、ティエリアがガンダムマイスターでCBであるということは気づかれていないようだった。なぜなら、刹那の歌の「ああ〜」の部分でみな気絶していたから。 解放された刹那は、ゴホンと咳払いをすると違う歌を歌った。 ああ〜俺の夢は世界征服 世界征服してみんなターバンつけろ ターバンいいよターバン最高 世界征服したら一度でいいからこう呼ばれてみたい ターバン伯爵 ターバン伯爵 ホゲ〜ホゲ〜〜ホゲア〜〜 ホゲゲゲゲ〜ホゲ〜のホゲ〜 意味不明の歌を歌い終わる。 「ふむ。今日もすばらしい美声だ」 満足げにカラオケマイクを手放すと、アレルヤは死体となっていた。地面に「刹那」とダイイングメッセージが書かれてある。 「僕はもうだめだパトラッシュ・・・・ああ、おじいさんが迎えにきてる・・・」 ティエリアは錯乱している。 ロックオンは完全に頭の線がいかれてしまって、「シェー」をしたあと、「コマネチ」「アイーン」を繰り返していた。 「シェー!コマネチ!シェー!アイーン!コマネチ!シェー!アイーン!」 パチパチパチパチ。 突然の拍手に、刹那は照れる。 「どうも」 拍手した相手は、なんと何故ここにいるのかと聞きたくなる、グラハム・エーカーだった。 「お前は!」 「少年!俺のハートを掴む歌、しかと聞かせてもらった。いざ、結婚のための既成事実を!」 グラハムはばっと服を脱ぐ。 金色のふんどし一丁の姿で、ふんどしの中央には「少年命」とかかれてあった。 襲い掛かってくるグラハムに、刹那は押し倒された。 「少年。ハァハァハァハァ」 荒い息のグラハムに、刹那は今まで感じたことのない恐怖感を味わった。 「少年、さぁ全てをさらけだすのだ。少年よ、愛し合おうではないか!この美しい桜の木の下で!」 「うわああああ、ロックオン、ティエリア、アレルヤ!!」 「ハァハァハァ。なんて滑らかな肌だ少年!日に焼けた褐色の肌が健康的だぞ少年!」 グラハムに、ターバンを奪われる。 アレルヤは死んだままだ。 「ティエリア!」 ティエリアのほうを見ると、どこからか迷い込んできた犬に向かって、パトラッシュと叫んで泣いている。 ロックオンは「シェー」「コマネチ」「アイーン」をくりかえしていて絶望的だった。 NEXT |