「ロックオン、飲む?」 こっそり、アレルヤはお酒を持ってきていた。 「ああ、飲む」 アレルヤとロックオンはお酒を飲みだした。 ティエリアが、ロックオンから杯を奪って、中身を飲み干してしまう。 「ティエリア!これは酒だぞ」 「たかが酒ごとき、僕は平気だ」 「俺も飲みたい」 刹那にねだられて、まぁ今回くらいはいいかと、ロックオンとアレルヤも目を瞑った。 刹那も酒を飲む。 互いにしゃくをしながら酒を飲んでいく。 ロックオンは酒に強い。アレルヤは弱いが、飲んでいるときは大丈夫だ。 刹那の目はすでに据わっている。ティエリアに到っては、服を脱ぎだした。 「こらああ、ティエリア!」 「脱ぐ!」 黒のストールを肩から落とし、上の服を脱ぎだすティエリアを、ロックオンが抱きしめる。 「知らなかった。ティエリアって酔うと脱ぎだすんだ」 アレルヤが黒のストールを拾う。 「あはははははは」 今度は笑い出した。 「いやな、ティエリアは笑い上戸だ」 「あーっはっはっはっは」 何もないのに、ばんばんと地面を叩いて笑うティエリア。 「うう、俺はどうせミジンコさ」 反対に、刹那は泣き出した。 なぜミジンコなのかは分からない。 「うううう・・・・うわああああああ」 「ははははははは」 笑うティエリアと泣く刹那。 「どうせ俺は蟻よりも小さいんだ。ミトコンドリアだ。アメーバーだ。ロックオンなんて葉緑体だ。ううう」 「誰が葉緑体だ!?」 「まぁまぁ」 アレルヤは面白おかしくティエリアと刹那を見ている。 ティエリアは、笑いが収まったかと思うと、ジャボテンダーをとりだし、それに酒を注いだ。 「こら、ティエリア!」 「ジャボテンダーさんも飲みたがっています」 「だからって酒をかけるな!」 「仲間はずれはよくありません!」 「どうせ俺はオキアミさ・・・・うううう」 アレルヤ突然倒れた。ティエリアも刹那も倒れた。酒に弱いのだ。 「こうなると思った」 だったら飲ますなよ。 ちょうど、夜桜を見たいと思っていたロックオンは、それまでの長い時間をどうするか考えていたのだ。 酒に酔った三人は眠ってしまった。ロックオンは、ティエリアの隣で眠った。 ジャボテンダーからは酒の匂いがプンプンしたが、構わずティエリアはジャボテンダーを抱きしめていた。 NEXT |