アレルヤは超兵である。胃薬をビンの中身全部、ロックオンが固まったアレルヤになんとか飲ませ、アレルヤは気がついた。 「は、はああ、三途の川が本当に見えた針万本」 「大丈夫か、アレルヤ?」 「クッキーまだ残ってるぞ」 ロックオンと刹那は、ティエリアが席を外しているのをいいことに、アレルヤと呼んでいた。 だって、ジャボテンダーの着ぐるみをきたアレルヤなのだから、アレルヤと呼ぶしかない。 「災難だな、アレルヤ」 「そう思うならかわってよ針万本!」 ティエリアがいないのに、語尾にはちゃんと針万本がついている。もう立派なジャボテンダーだ、アレルヤは。 「いや、いやだ。それに面白い」 刹那は無表情にくくくと笑った。 「酷いよお針万本」 「ジャボンさん、気づきましたか?」 「あ、ああ、針万本」 ティエリアが帰ってきた。 「残さず食べてくださいね」 「い、いや、これはあまりに美味すぎて、是非とも故郷の仲間にも食べさせてあげたい針万本。そういうことで、もって帰る針万本」 アレルヤは、なんとかティエリアの手作りクッキーから逃れる術を思いついた。 みると、ティエリアはとても嬉しそうだった。 「そうですか。では、帰りにはもっとたくさんのクッキーを持たせますね」 「あ、ありがとう針万本」 「さぁ、ではやはりコーラの一気飲みと行きましょう」 「またかい針万本」 「さぁさぁ」 「い、いや、その針万本」 「飲まないのであれば、コーラの中にクッキーを混ぜて飲ませます」 その言葉だけで、アレルヤはまたまた一リットルのコーラを一気飲みした。 「ぶばっ、ぶべぁあああああ!!!」 口と鼻からコーラを吹き出して、アレルヤは倒れた。 「素晴らしい、なんという素敵な飲みっぷりだ!」 ティエリアは、アレルヤの勇姿に惚れている。 いや、実際は口からコーラをどぼどぼ吹き出して、しまいには鼻からもコーラを垂れ流してとても汚いのだが、ティエリアにはその姿がとてもセクシーに映るらしい。愛は盲目である。 ロックオンが、アレルヤの顔を綺麗に拭う。 「おい、大丈夫か!?」 流石に、2回目のコーラ1リットル一気飲みは辛過ぎるだろう。 刹那といえば、ポラロイドカメラでアレルヤの姿を何枚も撮っていた。 「さて、ここらへんで親睦をさらに深めるために、大浴場で一緒にお風呂にでも入りましょう」 その言葉に、アレルヤが固まる。着ぐるみのまま入れというのか。 「だめだ」 「どうして止めるのですか。ロックオン」 「このジャボテンダーは、故郷に妻子がいるんだ」 「いやだな、ロックオン。ジャボテンダーさんと人間とは体の構造が違うのだから。焼餅ですか?」 ロックオンはもうなるようにしかならないかと、思うようになり始めていた。 「がんぱれ、アレルヤ」 ポン、と、ロックオンはアレルヤの両肩を叩いた。 「がんばれ」 刹那も応援する。 「は、はははっはは・・・・・針まんぼーーーーーーーーーーーん」 NEXT |