ジャボテンダー星からの使者5







アレルヤは超兵である。胃薬をビンの中身全部、ロックオンが固まったアレルヤになんとか飲ませ、アレルヤは気がついた。
「は、はああ、三途の川が本当に見えた針万本」
「大丈夫か、アレルヤ?」
「クッキーまだ残ってるぞ」
ロックオンと刹那は、ティエリアが席を外しているのをいいことに、アレルヤと呼んでいた。
だって、ジャボテンダーの着ぐるみをきたアレルヤなのだから、アレルヤと呼ぶしかない。
「災難だな、アレルヤ」
「そう思うならかわってよ針万本!」
ティエリアがいないのに、語尾にはちゃんと針万本がついている。もう立派なジャボテンダーだ、アレルヤは。
「いや、いやだ。それに面白い」
刹那は無表情にくくくと笑った。
「酷いよお針万本」

「ジャボンさん、気づきましたか?」
「あ、ああ、針万本」
ティエリアが帰ってきた。
「残さず食べてくださいね」
「い、いや、これはあまりに美味すぎて、是非とも故郷の仲間にも食べさせてあげたい針万本。そういうことで、もって帰る針万本」
アレルヤは、なんとかティエリアの手作りクッキーから逃れる術を思いついた。
みると、ティエリアはとても嬉しそうだった。
「そうですか。では、帰りにはもっとたくさんのクッキーを持たせますね」
「あ、ありがとう針万本」
「さぁ、ではやはりコーラの一気飲みと行きましょう」
「またかい針万本」
「さぁさぁ」
「い、いや、その針万本」
「飲まないのであれば、コーラの中にクッキーを混ぜて飲ませます」
その言葉だけで、アレルヤはまたまた一リットルのコーラを一気飲みした。

「ぶばっ、ぶべぁあああああ!!!」
口と鼻からコーラを吹き出して、アレルヤは倒れた。
「素晴らしい、なんという素敵な飲みっぷりだ!」
ティエリアは、アレルヤの勇姿に惚れている。
いや、実際は口からコーラをどぼどぼ吹き出して、しまいには鼻からもコーラを垂れ流してとても汚いのだが、ティエリアにはその姿がとてもセクシーに映るらしい。愛は盲目である。

ロックオンが、アレルヤの顔を綺麗に拭う。
「おい、大丈夫か!?」
流石に、2回目のコーラ1リットル一気飲みは辛過ぎるだろう。
刹那といえば、ポラロイドカメラでアレルヤの姿を何枚も撮っていた。

「さて、ここらへんで親睦をさらに深めるために、大浴場で一緒にお風呂にでも入りましょう」
その言葉に、アレルヤが固まる。着ぐるみのまま入れというのか。
「だめだ」
「どうして止めるのですか。ロックオン」
「このジャボテンダーは、故郷に妻子がいるんだ」
「いやだな、ロックオン。ジャボテンダーさんと人間とは体の構造が違うのだから。焼餅ですか?」
ロックオンはもうなるようにしかならないかと、思うようになり始めていた。
「がんぱれ、アレルヤ」
ポン、と、ロックオンはアレルヤの両肩を叩いた。
「がんばれ」
刹那も応援する。
「は、はははっはは・・・・・針まんぼーーーーーーーーーーーん」


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