「ぎゃああああああああああ」 アレルヤが逃げ出す。 「うわああああああ」 「エンガチョ!」 ライルとニールが逃げ出す。 「グラハム先生、局部見えてる。寒くないの?」 ティエリアは先生に向かって手を振っている。 「これは、伝統あるううう、日本のおおおお、冬の雪が降った日の走り方だああああ」 グラハム先生は、フルチンで走り回って、ティエリアの問いに答えてくる。真面目に。 「へぇ、凄いね日本。変態だらけなんだ」 納得してしまったティエリア。 リジェネがティエリアの頭をはたく。 「バカ、そんなわけあるか!あれは変態だけの変態ゆえの行動だ!」 少し天然アホの入っているティエリアは、ニールとジャボテンダーとそしてリジェネと家族とガンダムマイスターと・・・たくさんの幸せな毎日を送っているせいで、少し天然アホが進んでしまっているのかもしれない。 「はははははは、美少年たちも露出して走りなさい。さぁさぁ!」 目の前を走り回るフルチンのグラハム先生に、リジェネは冷たい一言を投げた。 「いやだ」 「だから・・・去年も」 刹那はせっせと雪玉を作っていた。 「せめてフンドシしめてこいいいいいいいいいいい!!!」 バシバシバシバシ!!! 刹那の作った雪玉を全身で飛び跳ねたりして自ら進んで受け止めるグラハム先生。 「すごい、今4メートルも先にずれた雪玉にかじりついた」 「この変態が、駆逐する、駆逐する、むしろ駆逐されろ、駆逐されて死ね!!!」 刹那は容赦しない。 雪玉のなかには、硬い石が仕込まれている。 それを「おぶ!」とか「うげふ」とかいいながら、でも全部グラハム先生は体で受けて止めている。 あ、流血してる。 頭から血を流しながら、それでも元気にフルチンで走り回っている。 「少年よおおおお、君の愛は受け止めた!さぁ、この婚姻届に血印をおおおお!!」 フルチンのグラハム先生が迫ってきた。 「この駆逐す・・・・!」 リジェネは、駆逐モードになっている刹那をひっぱって逃げ出し。 「今は逃げるのが先だよ!」 すでに、アレルヤとニール、ライルは逃げ出している。他の生徒もだ。ティエリアも逃げ出すだろうと思っていたら、ティエリアはグラハム先生が迫ってくるというのに、逃げ出さない。 「しょおねええええんん!!!」 迫ってくるグラハム先生を前に、きょとんとしているティエリア。 「ティエリア!」 ティエリアは足がすくんで動けないでいた。 「美しょおねええええええんん!!!」 ターゲットがティエリアにかわる。 ティエリアは。 綺麗に、笑って。 とても、綺麗に微笑んで。 「ティエリアーー!!」 ニールの叫び声。 「駆逐・・・・」 刹那の声と交差する。 カキーン! どこから取り出しのか分からない釘バットで、ティエリアは露出されていたピーを打った。 「モぎゃああああああああ!!!!」 グラハム先生はくるくる廻って、そしてお星様になった。 「えっほ、えっほ、えっほ」 その時、校庭を30週していたラッセ・アイオンは油断していた。 まさか、前方からフルチンの現代国語教諭であるグラハム先生が「飛んで」くるとは思っていなかった。 「えっほ、えっほ、え・・・・」 「ビタン!」 音に現すなら、その表現が一番納得がいくだろう。 ラッセ・アイオン体育教師は、グラハム先生のフルチンの部分を顔で受け止めて気絶した。 NEXT |