私立ガンダム学園VB







「見事だよティエリア!」
リジェネが、ホームランをかましたティエリアの頭を撫でている。ティエリアは、グハラム先生の変態行動に少し耐性ができているようであったが、だからといって優しくするようなタイプではなかった。

変態にはギロチンを。

それがアーデ家とレジェッタ家の家訓であった。

ギロチンなんて中世の処刑道具なんて流石にないので、釘バットとかいろいろ仕込んでいる。普段は持ち歩いていないのに、必要な時にすぐに取り出せる。ここらへんは謎だ。

そして、変態がいなくなったグラウントで改めて雪祭りが行われた。
雪祭りといっても、ただ雪合戦をするとかではなく、クラブ対抗の雪像作りがメインである。
でも、その前にやっぱり雪合戦。

「うりゃああああああ」
ライルが投げた雪が隣クラスの生徒にヒットする。
クラス対抗の雪合戦であるが、圧倒的に2年OO組の有利であった。
すぐに優勝してしまう。
それから自由時間。
みんな好き勝手に雪合戦したり、雪だるまをつくったりしている。

「ニールのバーカバーカ」
リジェネは雪玉を投げるごとに、ニールにバーカを連呼している。
運動神経のいいニールであるが、リジェネが投げる雪玉は正確に飛んでくるため、避けたと思ったら次の玉が顔に飛んでくる。
「ライル、次だ、次!」
弟のライルが作った雪玉を投げまくるニール。
「ニールのすっぽこたーんおたんこなーす。お前の母ちゃんフルチーン!」
いや、それを言うならお前の母ちゃんでべそだろ。そう思ったが、言い返す暇もない。
アレルヤが加勢にきてくれた。
アレルヤは、けれどあえなくリジェネの投げた雪玉を全身に浴びまくって沈没する。
「バーカバーカ、このバルタン星人!!」
これが、本当にIQ180を誇る天才リジェネ・レジェッタであろうか。子供じみた行為も全力なリジェネ。むしろかなり楽しそうだ。
ティエリアの恋人であるニールは、リジェネから見ればにっくき敵である。愛しいティエリアを奪われてなるものかという思いは、ニールをからかう行為につながる。決して仲は悪くないのだが。

ティエリアというと、刹那とベンチに座って、ホットココアを飲んでいた。
「混ざらなくていいのか?ニールが負けそうだぞ」
「あそこにまざると、リジェネは僕に雪玉なんて投げれないから」
「ふむ」
ティエリアはジャボテンダーをぶんと降り投げる。
「リージェネー」
リジェネはジャボテンダーをしっかりと受け止めて、ティエリアのほうを向く。
「いまだー、やり返せー!!」
「兄さんに続けー!」
「あいはぶこんとろーる」
ニールがぶんぶん雪玉をリジェネに投げつける。ライルも、一度は沈んだアレルヤもそれに続く。

リジェネは全身雪まみれになった。

ブチ


「あ、切れた」
刹那が、ホットココアを飲みながら。

「こーの○▲■×の×××、てめぇの○○▲、■×の○○■にするぞこらぁ!!!」
リジェネの叫びに、ニールとライルとアレルヤは蒼くなってみんなで即座にその場で土下座して謝った。

「ごめんなさい、調子に乗りました」
「同上」
「○○▲、■×の○○■は簡便してよー。ごめんなさいいいいいい」

リジェネは綺麗な顔をして本気でやりかねないから怖いのだ。
ティエリアと同じ顔をしているのに、性格が180度違うというのかなんというか。ティエリアは常識をわきまえているし、そういう言葉は口にしない。
天然アホではあるが。

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