とりあえず、その日は雪像作りで終わりを告げる。 そのまま、ガンダムマイスターたちも他の生徒たちも下校する。 雪像作りは1回ではない。この1週間にかけて、何回かおこなわれるのだ。 そして、次の日も完成した雪像にさらに手を加えるべく、皆が昨日作った、もしくは作りかけだった雪像に手を加えていく。 「今日は他のガンダムも作るぞ」 刹那は意気揚々と、数人しかいないガンダム部の部員と一致団結して、他のガンダムの雪像を作り上げていく。 「のび太のパパとママを作ろう」 ニールは一人で楽しそうに、これまたただの雪の塊を加工して、ただの雪の塊を作り上げた。ニール曰く、のび太のパパとママなのだからそうなんだろう。ママのほうが背が高いはずなのに、パパのほうが上に高くてママの横幅が長いのがどうつっこめばいいのだろうか。 ティエリアは昨日の建設作業員と一緒に、ジャボテンダーさんの数を増やしている。 リジェネのほうも細かいところに手を加えていく作業に追われている。サッカー部のアレルヤも、アミューズメントパークの仕上げにおわれている。 一人、バスケットボールを作ったライル。ただの丸い雪の塊を見ながら、もういいかと半ばやけになって、他の同じバスケット部のメンバーの作る雪像の助っ人に出ている。 「あれ、こんなところにこんな雪像あったか?こんな卑猥な」 バスケット部員の一人が、ちょうど実寸大の人間の大きさの雪像を見て声をあげる。 それは、ちょうどある人物を連想させる雪像で、股間がズキューンバキューンと本物よりも凄いことになっていた。 「うわあ、こっちも、あっちにも!グラハム裸身像がいっぱいだ!!」 グラウンドを見渡せば、あちこちに、生徒たちの雪像に紛れてグラハム先生の裸身雪像が(しかも卑猥でフルチン、でもネクタイはちゃんとしめてて、靴下と靴ははいている)が紛れている。 「壊せ、壊せええ!!!」 他のガンダムを作っていた刹那も、ガンダム雪像の隣に作られていたグラハムスペシャル(グラハム命名)を叩き壊す。 「ジャボテンダーさんの空間にこんなフルチンいらない!」 ティエリアがかわいい顔でフルチンとか叫ぶ。 みんなでよってたかって、グラハムスペシャルは壊れていった。 それを影で見ながら、今日はフルチンではなく、股間に白鳥を生やしたグラハム先生が泣いていた。 「おおおお、愛を感じるぞ、愛をおおおお。この叩き壊される愛のなんという快感だ!!もう我慢できん、しょおねえええええんん!!!」 下半身に白鳥を生やしたグラハム先生。 走るごとにブーラブラと白鳥の頭の部分が上下する。 バレリーナのように華麗に舞いながら。 くるくるくるくるシュタッ! グラハム先生は白鳥の頭を撫でながら、少年こと刹那の前で踊りだす。 求愛のダンスだ。 「少年よ、私の求愛のダンスを見て、そして答えてくれ!!」 ブチ 「うわああ、逃げろ逃げろ!!」 ニールが、ティエリアを抱き上げて真っ先に逃げ出す。 刹那は、ガンダムの置いてあった場所までグラハム先生を誘導する。 「ダブルオーライザー、変態を駆逐する!」 GN粒子の光が満ちる。 刹那はガンダムに乗り込んで、求愛のダンスを続けるグラハム先生を粒子ビームでうちぬいた。 「しょおおねええええん、長しえの愛を〜〜〜〜」 グラハム先生は、白鳥の頭の部分を残してお星様になった。 NEXT |