ちょり〜す警察署24時3







「あああ、寒い。寒い、寒い。来てくれたのだなぁ、しょおおおねええええんん!!」
自殺しようと、というか自殺するふりをしていたハム仮面、ことブシ仮面のグラハムは、通報で早速やってきた刹那に向けて熱いまなざしをおくる。
「この寒い冬のした、二人愛に萌えて燃えて」
「勝手に燃えてろ」
刹那は、ダイナマイトを取り出すとジッポで火をつけてグラハムに投げる。
チュドーン!
盛大な音と煙と炎があがる。

グラハムは燃えた。
メラメラって。

「刹那、いきなりそれはないだろ」
そういいながら、ロックオンは射撃用の銃を取り出して、構えている。

白と黒のケープを翻して、ティエリアとリジェネが登場する。
二人を守るために、ロックオンは構えているのだ。
「びしょうねええええんん!!!」
メラメラと炎に包まれながら、グラハムがティエリアとリジェネに飛び掛る。
チュイン!
ロックオンは、なんの警告もなしにグラハムの額を撃ち抜いた。

ブシ仮面ことグラハム・エーカーは生粋の変態でしかもホモだ。美少年が好きで、特に刹那が大好きだ。刹那は21歳で、少年という年ではないのだが、五年前に出会って運命的な一目ぼれをして以来、グラハムは刹那が恋しくてたまらない。少年と叫んでは、交際を迫り、体の関係を迫る。
それでも、一応このちょり〜す警察署所属の特殊警察官なのだが。みんな、そんなこと綺麗に忘れていた。
他にも美少年が大好きだ。ティエリアとリジェネはかっこうの的であるため、スナイパーのニールがいつも二人を護衛していた。
まぁ、護衛なんてなくても、二人とも特に体術に優れており、銃の腕も高く、襲われても仕返すタイプだが。

「やはり、貴様か」
「ふふふ、少年。どうした、ジェラシーか?非常に嬉しいぞ、私は!!」
「誰が貴様などにやくものか!いや、むしろ焼けとけ!」
また、刹那はダイナマイトを取り出して、グラハムに投げる。
チュドーン。
ビルの屋上を破壊していく。
グラハムはまた炎でメラメラと燃えて、刹那の言葉通り火に焼かれていた。

「熱い、熱いぞおお、これこそ少年のジェラシーか!!」
炎も、ロックオンが撃った銃すらグラハムにはきいていなかった。

「少年!私と一つになろう!!」
ひらひらひら。
冬の風が、露出変態でもあるグラハムの唯一の衣装、ふんどしをさらって流れていく
「あー、だめだめ、子供は見ちゃだめだから」
ロックオンはティエリアの目を後ろから手で覆う。
ライルが、リジェネの目を。
ティエリアとリジェネは遺伝子操作を受けており、永遠の17歳であった。未成年。子供だ。ロックオンからすれば、いつまでたっても子供。
「何、これじゃ何がおきてるか見えないじゃない!」
リジェネが怒って、ライルを投げ飛ばした。
「もぎゃああああああ!!」
投げ飛ばされたライルの上には、ちょうどグラハムの股間があった。
ライルは絶叫して気絶した。
チーン。
ナムナム。
一同、手を合わせた。


「グラハム捜査官!服をきてください!」
もっともな意見をいって、アレルヤが予備のフンドシを渡した。
なぜアレルヤがふんどしを持っているのかは分からない。同じフンドシ愛好家かと、皆日ごろから疑われている。だって、こんなグラハム捜査官は、なんとアレルヤの友人だったのだ。他にもビリー捜査官が友人だ。
アレルヤ、皆になじめずにグラハムとビリーの輪に入る。
これって、はみごっていうんだよね。

「アレルヤのはみごー」
リジェネがけらけら笑いながらアレルヤをからかう。
グラハムは受け取った新しいふんどしを着用する。そして、アレルヤといえば。リジェネの言葉にきっと睨み返したと思えば。
「だって、だって、みんな僕を放置するじゃないかあああああ」
「君には放置プレイがにあっている」
「ティエリアまで!」
「ボスがこういってるんだ、アレルヤ好きなだけ自分のしたいことすればいい。誰も止めないから」
ロックオンが笑顔で答える。
「そうだ、アレルヤ、俺と一緒に警官やめねぇ?まじで、警官してる意味ねぇよ、俺ら。転職しようぜ」
さっきまで気絶していたライルが復活する。
転職かぁ」
「構わないが、アレルヤとライルの転職はダーマ神殿でしか行えないぞ。ちなみに、転職した職業はホイミスライムだ。一生元に戻れないが。それでもいいなら、警官やめてこい。今すぐ辞めてこい。辞表をティエリアに提出しろ、何、気にしなくてもメスのホイミスライムも用意しておこう」
刹那が楽しげに二人をからかう。
ライルとアレルヤは、目に涙をためて、泣きながら逃げ出した。


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