|
「まいどー。クール宅急便です」
「?誰からだ」
ボスであるティエリアが対応に出た。
「えーと。刹那様あてですね。差出人の名前は記入されていません」
「怪しいな」
「怪しい」
とりあえず、刹那はサインをして、宅配人は去っていった。
どでん。
置かれていった荷物は巨大である。
どれくらいかというと、そう、ちょうど死体が一人分入っていてもおかしくない大きさ。
「まさか、死体とかそんなことないだろうな」
ロックオンが、うちわを仰ぎながら荷物を振り返る。
「いくらなんでも、それはないんじゃないかな」
「そうだろ」
「ああ、ライルとアレルヤ・・・・今日もいたのか」
刹那が、声で始めてライルとアレルヤが今日も出勤していることにきづいた。
「酷い!」
「ひでぇ!」
二人してブーイングするが、皆無視だ。
ここはちょり〜す警察署24時。ひっきりなしに事件が飛び込んでこない、暇人ばかりの集まった、しかも濃いメンバーで構成された警察署。
通称ボスのティエリア。
狙い撃ちのロックオン。
放浪癖があったロックオンの代わりに採用されて、もう移動なのにまだいるライル。
空気が読めないで有名なアレルヤ。
ちょり〜すが口癖のちょり〜す刑事刹那。
ボスの影武者、ティエリア命の警察リジェネ。
が、主な構成メンバーである。
「なんか・・・・嫌な予感がする。・・・・ちょり〜っす!」
刹那は、ティエリアを盾に荷物を足で動かした。
「ちょりっす・・・死体が入ってるのかちょりっす・・・」
警察署には、時折変質者が殺した遺体を、宅急便などで届けてくる者がいる。
今回もそうなのだろうか。
ロックオンが拳銃を取り出して、荷物を叩く。
反応はない。
「時限爆弾ってことはなさそうだが」
「あけちゃえば?」
ロックオンの背後からリジェネが現れて、バリバリと包装をはぎとっていく。
「嫌な予感がする」
刹那の嫌な予感というのは、大抵あたるので、皆神妙な面持ちになった。
「あけるよ?」
リジェネが皆を見て、ふたをあける。
そしてすぐに閉じた。
首が凄い曲がった角度で、人間がつめられていたのだ。
「死体が詰まってる!」
「なんだって!」
ティエリアも慌てて、みんな揃って荷物のところに集合。
「事件ですぅ〜」
お茶組係りのはるかちゃんことミレイナが、ぶるぶる震えていた。
NEXT
|