「刹那、あまり警察署を破壊しないように」 「ちょりっす」 刹那はティエリアにペコリと頭を下げて、でもまたダイナマイトをとりだす。 「美少年・・・・・ふーふー」 沈黙していたブシ仮面に縄をかけていたティエリア。 足首にしがみついたブシ仮面は、ほお擦りをしてティエリアの腰に手を回した。 「な、なんという細腰!美少年、もっと食べ・・・・・」 ぜーはぜーは。 ロックオンが、気絶したティエリアを抱える。 ロックオンによって蜂の巣にされたブシ仮面。それでも動いている。 何故死なないのかは分からない。 きっと不死身なのだろう。 変態は不死身である。 瞳でシンクロしていた刹那も、意識を混濁して気絶した。 ソファーの上に、ライルが抱きかかえて寝かせる。 きっちり絞めていたネクタイを外し、シャツのぼたんをいくつか外す。 「もふー!もうオトメは鼻血の海に沈みますですぅ!!」 ミレイナは、ライルの行動に興奮している。 「こ、これはライル×刹那ですかー!?」 「バ、そんなことあるか」 「う・・ん」 ロックオンの腕の中で、ティエリアが身じろぎする。 「う・・・ん」 刹那はティエリアとシンクロしたままなので、苦しそうに寝返りをうった。 褐色の肌。刹那の容姿は、確かに美しい。ティエリアやリジェネのような人智をこえた美しさではないが、狼のような美しさをもっている。あるいはしなやかな豹か。 ライルは意識してしまって真っ赤になった。 「ロックオン」 目を開けたティエリアは、金色の瞳でロックオンに口付ける。 同じく、目をあけた刹那は金色の瞳をしていた。 「せつ・・・・」 シンクロしたままだった。 ライルは真っ赤になって、ぽてって倒れた。 ライルと刹那のキスシーンを、ミレイナは激写した。 「ふん、口ほどにもない」 刹那は小悪魔モードにはいっている。 ペロリと唇を舐めて、ブシ仮面のところにやってくる。 ブシ仮面は真っ赤になって口をパクパクしている。 いつもはない色気というものを、刹那は武器にする。 ブシ仮面の前で、シャツのボタンを外して、デスクの上に足を組んで座る刹那。煽っている、完全に。 「お前には、永遠に俺をものにすることはできない」 見下ろす。 絶対零度の視線。 真紅のルビーの瞳で、ただブシ仮面を見下ろす。 「何故なら、俺には・・・・」 ロックオンの腕から地面におろされたティエリアが、真っ直ぐな足取りでこちらにやってくる。刹那と同じように、いやわざとゆっくりネクタイをといて、シャツの上のボタンを外すと、刹那と同じようにデスクの上に座って足を組む。 「俺には、ティエリアがいる」 「な、なんと!ここで刹那×ティエリアのまさかの展開ですぅ!?」 ミレイナは実況アナウンサーになっていた。 二人は深く、ブシ仮面の前で口付ける。舌を絡ませているのが分かるほどに深い。互いに舌を引き抜く。刹那はティエリアをデスクの上に押し倒して、首にひっかかっていたネクタイをブシ仮面に向けて放り投げた。 ちらりとブシ仮面を見て、褐色の肌を見せる。 「すまないが、俺は受けではなく攻だ」 シーン。 ブシ仮面は、ブシュ〜とエンストした。 刹那のむんむんの色気にやられたのだ。 NEXT |