「先生、さしいれでーす」 「おや、ありがとう」 ビリー先生は女生徒に人気が高い。容姿もよく頭もよく家柄もいいせいで、女生徒に好かれている。家庭科の授業で作られたクッキーの差し入れがビリー先生のところにやってきた。 イアン先生も何気に人気が高い。おっさんだが、その朗らかな性格が好かれている。 ラッセ先生は微妙だが、それでも差し入れはやってくる。 ただ一人、だれからももらえなかったグラハム先生は、げっそりとしていた。 刹那が、クッキーを差し入れてくれると思っていたのだ。 なのに、こなくてげっそりしていた。 「先生」 げっそりしていたグラハム先生(ジャージを無理やり着用させられた)に、刹那が声をかけた。 「さし入れだ」 「しょおおおねええええええんん、まっていたよおおおお!!!!」 「先生v僕もさしいれでーす」 ティエリアは、ジャボテンダー人形を抱きしめて、思い切り笑顔をつくると、かわいいラッピング、しかしラベルに「食べるとしぬ」ってしたままをグラハム先生にあげた。 「ぬおおおおおおおおおおお!!美少年まで!!!猛烈に私はうれしいいいいい!!!!」 グラハム先生のジャージは、やっぱり後ろがなかった。ケツが丸見えだった。 グラハム先生は、刹那のクッキーをほおばる。 「おいしい、おいしいいぞおおおお!!!!」 「僕のも食べてください」 「美少年のもおいしいいい!!!!」 涙を流しながら食べていく。 そして、顔を途中で蒼に変色して、バターンと倒れた。 「ふ、一丁あがり」 「駆逐完了」 二人は、晴れやかな笑顔で手をたたきあう。 「ふうふふふ。喉につまってしまったよ」 「!?」 「!?」 「うむ、うまい。実に上手い。まるでこのまえの砒素入りケーキのような味だ。こっちは、青酸カリ入りのプリンのような味だなぁ。ははははは、うまいうまい」 「ちょ、死なないよ!?」 「おかしい、砒素は確かに致死量を入れたはずなのだが」 「僕も青酸カリ致死量いれたよ?」 「く、ここは一時撤退だ!!!」 「しょうねえええええんん!!照れなくてもいいいい!!この薔薇をあげよう」 「これは?」 「私が朝にケツにさしていた」 バキ!! 刹那はグラハム先生を殴った。 その薔薇をグラハム先生の口の中にいれる。 ティエリアは、とどめとばかりにポイズンクッキーをグラハム先生の口の中に放り込む。刹那が鉄板を仕込んだ靴でグラハム先生の股間を蹴った。 「あああん!!いった!!」 「このド変態があああ!!」 「むしろ逝け!!」 二人にボコボコにされて、グラハム先生は保健室送りになった。 NEXT |